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プロスペクト発掘の夏③

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松原北斗投手(栄徳高校 3年)
1年生の秋よりチームの主戦投手として活躍しました。
3年生の夏は3回戦敗退(科技高豊田戦)となりましたが将来性の高い投球を見せました。
スピードガン表示の有る岡崎球場では最速137km/hをマーク。
コース一杯のクロスファイアで見逃し三振を、高めのストレートで空振り三振を取るような本格派タイプです。


連続フォーム
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両腕から全身動作へと繋げるワインドアップモーションから始動。片脚支持に入るまでの間は長く取っています。片脚支持では右膝が胸まで上がり、骨盤を割れています(ヒップファーストに入りやすくする為の準備)。ボールをグラブから分離するのが早く、左腕を脱力する為の間が取れています。ヒップファーストから並進動作(体重移動、サイドステップ)にかけては体軸を二塁方向へ傾ける事で上手く重心を溜められています。並進動作中に捕手方向へ突き出すグラブの打点が高く、落差を利用するようにトップの形へ入れております。リリースに向けて左腕を振る際には前腕の捻りを概ね使えており(最大加速期に入る手前で肘が直角気味にはなっていますが)上腕に頼ったような腕の振り方では無いと思われます。リリースに向けた右腕の使い方としては、その引き込みが甘い為に上体が立ったような形でリリースしています(ボールに角度が付きにくく変化球の曲がりが早くなる事が懸念されます)。

松原投手の投球フォームで特徴的なのが、捕手方向へ向けて直線的に踏み出していない事です。右足をやや一塁方向へインステップさせる事で(身体的な特徴というよりは意図的に見えます)打者に組み難い印象を与えています。出所を見にくくし、ボールに横の角度を付ける様な意図があるではないでしょうか。インステップしている割には右足の足裏全体でマウンドを捉えられており、接地した反力が股関節を通って骨盤に伝わっています。インステップする分、左脚がやや横に流れるフィニッシュですが投げ終わりのバランスも良く、それほど制球には影響しないはずです。

投球動作全体の印象としては、ゆったりした投げ方でほとんど力みを感じません。脱力して投げられている割にストレートに威力があるので上手く全身を使えているのだと思われます。小柄な投手ですが大学野球界でも台頭出来るレベルに有りますので今後も注目して行きたい存在です。「マネーピッチ」になるような変化球を習得する事がこの先の課題でしょうか。



石川昂弥選手(東邦高校)

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大学・社会人を含めたドラフト候補打者の中でナンバーワンと目されている石川昂弥選手(東邦高校)。 高校3年最後の夏は県大会2回戦で姿を消してしまいましたが、好評価は揺るがないと思われます。 春のセンバツで3HRを放った自身の実力だけで無く、昨今のプロ野球界で似たタイプのスラッガーが軒並み活躍している事も大きいと思われます。完成形は鈴木誠也選手(広島カープ)、岡本和真選手(読売ジャアンツ)等。高卒でプロ入りする事が濃厚ですが、せっかくなので打撃技術についての考察をしてみたい。


連続打撃フォーム
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・股間右側の皺が浅く右股関節が内転していない。

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・左足を浮かせて緩急等への対応を図る。
・左膝を内に入れず懐を深く保つ。


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・トップへ向けてヘッドが投手方向へ寝る。
・ここで右股関節が内転する。


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・右の肩甲骨を上方回旋させトップに入る。
・左足のスパイク裏を投手に向け重心を後ろに残す。


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・右の股関節が内旋し腹筋が対角に割かれる。

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・軸足に重心を残したまま前で捌く。
・振り出しで右の肩甲骨が下に動かないので体軸の傾きが甘い。


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・始動から打ち終わりまで両目で見据え頭がブレない。
・頭と右肩が寄るので体幹の力で押し込める。


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・左の肩甲骨の動きが甘くフォロースルーを大きく取れない。

まとめ

コンタクト能力に優れ、少ない動きで強烈な打球を飛ばすタイプですが、プロ入り後を考えると下半身の使い方に課題が見えてきます。ボールを捉える際(インパクト)、軸足(右足)に重心を残している事が多いように見えるのですが、軸足に重心を残すと体が前へと進みにくくなる為、左膝にゆとりを持たす必要が有ります。実際にはボールを捉える前から左膝が張ってしまう事が有り、この状態で前へと誘われると下半身が動かなくなる為、腕だけでの対応となり打球に力が加わりません。高校野球は金属バットなので腕だけでも対応できますが木製バットではそうもいかないはずです。又、外角低めの球へも体を寄せて行きにくいので見極めが難しくなる恐れが有ります。軸足に重心を残すのであれば左膝にゆとりを持たせて対応する必要があるし、ボールを捉える前に左膝を張るのであれば、軸足は前へと寄せる必要が有ります(そうでないと下半身が回りません)。この辺りの再現性や方向性に課題を残しているような気がします。軸足に重心を残すにしても、下半身の力を利用してボールを飛ばしたいのでスパイクの裏はガッツリめくった方が良いと思います。打球が最も鋭く飛ぶのは「インパクト」と「骨盤の投手方向への正対」が一致した時です。軸足のスパイクが地面に接地している面積が広いと、その動作は起こしにくいと思われます。

昨年辺りと比較すると、歩幅を狭くしているように見えるので下半身の力を使って飛ばす事は意識しているような気がします。歩幅を狭く取り「割れ」を深く使わないのであれば水平回転に入る前の垂直回転を使いたいところです。トップから振り出し(エルボーイン)にかけて右の肩甲骨を上下に使うと打球に角度を付ける為の予備動作が発生し、変化球への対応力も上がります。将来的にはこの辺りの動きを取り入れてみても良いのかもしれません。

という感じでプロ入りに向けての課題は残していますが、技術的な伸びしろを残していても本塁打を量産出来ているという事でもあります。右の長距離砲を求める球団にとっては喉から手が出る程欲しい存在だと思われます。地元・中日ドラゴンズへ入団して根尾昂選手と三遊間を組んだら絶大な人気を誇る事になりそうですが果たして…。



プロスペクト発掘の夏②


愛知の大学野球界(もしかしたら社会人野球かもしれませんが)を盛り上げてくれるであろう有望選手をピックアップする記事の第2弾は金子蓮汰投手(東郷高校)です。

プロスペクト発掘の夏①

個人的には今年の高校3年生ではナンバーワン級の投手に推したい一人です(強豪私学の主戦級をまだ見ていませんが)。ボールの切れというところでは及びませんが実戦力の高さは愛工大名電時代の東克樹投手(現DeNAベイスターズ)に迫るレベルにあると思われます。「ゾーンを広く使える事」「ボール→ストライクの軌道、ストライク→ボールの軌道、どちらの変化球でもカウントが取れる事」「ゾーン内で勝負できる変化球を使える事」etc.既にこれだけの強みを兼ね備えています。ストレート一本で押すような場面が増えてくると更に見栄えが良くなると思いますが、中堅公立校の投手としては出色の存在です。愛知大学野球の2部リーグでなら今すぐにでも勝ち投手になれると思います。

今回はそんな金子投手の投球フォームについて考察してみたい。

連続投球フォーム
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ノーワインドアップから始動します。

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グラブを高く上げ、この時点でグラブからボールを抜き始めています。

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グラブを高く上げているので上体の前にスペースが生まれ、右膝を胸まで上げられています。

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ここでグラブからボールを離し両腕を真下に下ろします。

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一旦下げた右脚を二塁方向へ切り込ませています。

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膝から下を二塁方向へ投げ出すように使っています。
本塁方向へ向かう為の助走のような動作だと思われます。


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小指を上に向けながら右腕を突き出します。
この時点で上体が突っ込み気味ですが意図的だと思われます。


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右腕と右脚を捕手方向へ投げ出しダイナミックにステップします。

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右腕と右脚を大きく使い、下半身を開かせて行きます

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左前腕の回内(内捻り)を使ったフィニッシュです。
右脚の伸展が強く、骨盤へと接地の反力が伝わっています。
両脚の膝が接近し、骨盤の回転を起こしています。


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上体回転により、左肩が捕手方向を向いています。

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軸足(左脚)が蹴り上げられスパイクの裏が天を向きます。
骨盤が縦に回転しています。

まとめ
3学年上の先輩・山本一輝投手(東郷高校→中京大)に似たような身体的特性だと思われます。右脚がインステップしやすく開きにくい特性の下半身ですが、右腕と右脚を大きく使いながらステップをして行く事で右股関節を支点としたボディターン(上体回転)を実現できています。上体回転を使った投球動作が出来ているだけでも稀有な存在ですが、右足が踏み込んだ時の力をリリースのパワーへと転化出来ているのも着目すべきポイントだと思います。フィニッシュからフォロースルーにかけて軸足(左脚)が蹴り上げられており、体重移動のパワーを余す事無く使えていると思われます。

「逆W型」のテイクバックを採用していますが、「ワインドアップ」→「両腕の脱力」→「テイクバック」→「フィニッシュ」までの間で両腕の上下動が二度起きています。一度目の上下動には二度目の上下動へ向けた惰力のような効果があるのかもしれません(連続落下系のジェットコースターみたいなイメージですね)。上から下へのエネルギーを生み出しているのだと思われますが、藤川球児投手も取り入れてる動きですね。

トップが気持ち遅めに見えるのは気になるポイントですが、全般的には完成度の高い投げ方です。下半身の可動域が広がればストレートの平均速度も上がって来るでしょう(現在は最速140km/h)。卒業後の活躍に大きな期待を抱かせるような存在です。

テイクバック
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最大加速期
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リリース
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東海クオリティの東海クオリティたる所以



愛知の学生野球界では無名公立高校出身の投手がドラフト候補へ変貌するような事が度々起こります。2017年の県大会(夏)初日に対戦した岩津高校と東郷高校の試合も後々語り継がれるような大物同士の投げ合いだったという事になるのかもしれません。岩津高校が9-4のスコアで快勝した試合ですが、この時の東郷高校は当時2年生の眞田拓投手(現・名城大)と当時1年生の金子蓮汰投手が登板しました。眞田投手、金子投手共に最終学年では最速140km/hをマークするようになり、県内屈指の好投手と呼ばれるようになりましたが、そこまでの急成長を遂げる事は予想できませんでした。


この試合を制した岩津高校には当時3年生の土肥大輝投手(現・愛知東邦大)と当時2年生の池津智紀投手(現・日本福祉大)が在籍していましたが、土肥投手は進学先の愛知東邦大で早くも主戦格として起用されています(現在大学2年生で1年生の秋季から公式戦で登板しています)。実戦力の高い下手投げの池津投手も大学野球で台頭して来る可能性の高い存在です。ちなみに東郷高校戦は、この二人の投手で継投しましたが土肥投手は体調不良で降板したと記憶しています(熱中症でしたかね)。

という感じで、甲子園常連校だけでなく中堅公立校や無名公立校にも有力選手が多いので、油断せずに色々見ておくとブレイク前の姿を目の当たりに出来るかもしれません。
 

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金子蓮太投手(東郷高校※1年生時)

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眞田拓投手(東郷高校※当時2年生)

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土肥大輝投手(当時3年生)

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池津智紀投手(当時2年生)

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愛知東邦大に進学後の土肥投手



プロスペクト発掘の夏①

今年も高校野球の愛知県大会が始まりました。
という事で、愛知の大学野球を盛り上げてくれるであろう、次世代のスターを発掘&紹介する記事を書いて行きたいと思います。
第一弾は安城学園高校の大谷彰吾投手です。

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一回戦の豊野高校戦で先発登板し、3回1/3を投げて6失点で降板(チームは6対7のスコアで敗戦)。
昨秋以降、久々の公式戦だった事もあってか本調子では無く、制球を乱す形で攻略されてしまいましたが、
ギアが上がった3回の投球では130km/h半ば~後半をコンスタントに叩き出し、140km/hを超える球も有りました。

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投球動作に関する寸表
ノーワインドアップから始動。片脚支持(右足がマウンドプレートに接地して左膝を上体まで引き上げている状態)での溜めが短く、ヒップファーストの動作をほぼ省いています。それによって頭部と上半身の移動が早まり、前に重心を置いた状態で踏み込んでいきます。ストライド幅(歩幅)は浅めに取り、上体を倒し込まない形でリリースします。テイクバックはコンパクトで、それ故に両肩甲骨の寄せ(胸の張り)が作れていません。フィニッシュで左脚が動いてしまう事が有り、踏み込みんだ際の反力(パワー)を重心移動へ生かしにくい面があるのかもしれません。

打者としての寸表
投手ながらにトップバッターを務めています(右打ち)。豊野高校戦は4打数1安打という結果でした。癖の無いバッティングスタイルですが、トップから振り出しにかけての「割り」があまり作れておらず、前目で引っ張り込もうという意識と合わさってボールを長く見れないタイプのような印象を受けました。球を呼び込んでセンター方向へ飛ばす事を意識すると対応力が向上しそうな気がします。

投手としての総評
チームとして春の公式戦に不参加だった事が祟ったような印象を受けました。練習試合と公式戦では緊張感も違うでしょうし、昨秋以来の公式戦だったのは分が悪かったと思われます。ピッチングスタイルとしては対角の低めに集めたり、そこの出し入れを使って組み立てるようなオーソドックスなタイプでは無く、ゾーンの上下を使って組み立てていくタイプに見えました。立ち投げ気味という事もあってストレートが高めに集まりますが、目線を下げる変化球を磨いて行けば特に問題は無いでしょう。ゾーンの中で勝負が出来る変化球を習得して、打者が振って来る状況を作れるようにする事が必須課題となりそうです。現状としては「粗削りな素材型」と言ったところです。この先での更なる活躍に期待します。


投球動作のスライドショー
大谷彰吾投手(安城学園高校)





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