その実力に反して、いまだに無名の怪腕・久保田淳希投手(名古屋市工業→同朋大1年)。春季リーグ(2016年)では味方の援護に恵まれずに勝ち星を落とす事も少なくなかったですが、秋季リーグでは中尾輝投手(名経大→ヤクルト)との投げ合いを制す等、絶対的な存在としてチームを牽引するようになりました。柔軟な股関節と腰の捻転差を生かしたフォームから繰り出すストレートは現時点でもドラフト候補レベル。愛知の大学生投手では名城大の栗林良吏投手に注目が集まっていますが、順調に最終学年を迎えられたら久保田投手も間違いなくドラフト候補として名前が挙がっているはずです。鍛え上げられた下半身からも伺えますが、意識は相当に高く、周りに流される事なく黙々と練習に取り組んでいるそうです。近年稀に見るぐらいに逸材が揃い始めた愛知の大学生投手の中でも1、2を競う存在だと思います。(タイプは違いますが嶽野雄貴投手を初めて見た時に近いインパクトでしたかね)
こちらも1年生、力投派右腕の山谷圭太郎投手(三好高校卒)。まだ投手らしさを感じない暴れ馬タイプですが秋季リーグでは東海学園大戦で勝ち星を挙げる等、今後の活躍に期待ができそうな存在です。左肩の開きを抑えながらトップを作る時の動きがどことなく田中将大に似ています。ストレートの最速は不明ですか将来的には140km/hをコンスタントに叩き出すのでは無いでしょうか。
ここのところパッとせず下位に低迷する事も多かった同朋大学ですが、1年生に複数の好投手が出てきた事で今後は台風の目となるかもしれません。愛知大学野球連盟2部リーグというのは不思議なところで、3部降格圏をさまようチーム、それも別々のチームから次々と好投手が出てきます。全国的に見ても愛知でしか起きていない現象なのではないでしょうか(東都以外では)。リーグのレベルが中央球界級という訳でもないのに、なぜこんな事が起こるのかとても不思議です。