STANDING TRIPLE

らすかわ@suzu_rasuのブログです。愛知大学野球、大学野球全般、東海圏のドラフト候補、ドラフト候補全般、投球フォーム、打撃フォームに関する記事を執筆しています。

2019年03月

144km/h

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今週も山田紘太郎投手(西尾東高校)を見てきました(※西三河二次トーナメント対豊田大谷)。8回からクローザーとして登場し4つの三振を奪いましたがリミッターを解除した9回裏は140km/hを連発。 自己最速タイとなる144km/hもマークしました(会場の豊田球場はガン表示が約2km/h程甘い気がしますが)。先週の試合でも3イニングスで降板しており春季のピークは県大会に入ってからだと思われますし、寒い時期としては上々のコンディションではないでしょうか。そういう目(ドラフト候補生として)で見ているからかもしれませんがマウンド上の振る舞いにもオーラを感じますね。余談なのですが、試合前のグラウンド整備では自ら申し出て整備員(他校の部員)と交代してトンボがけをしていました。「目配り=視野を広く持つ」「驕った感情を持たない」といったところの取り組みなのかもしれませんね。 あまり良い資料が揃っていませんが後日フォーム分析の方もさせていただこうと思っております。




山田紘太郎投手(西尾東高校)

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山田 紘太郎(西尾東)|ドラフト・レポート

昨秋県大会で愛産大三河、享栄、至学館を次々撃破し一躍注目を浴びる事になった山田紘太郎投手(西尾東高校)。 184cm77kgの体格から最速144km/hのストレートを繰り出す本格派右腕。持ち球はカットボール、スライダー等。アシックスのグラブを使用している事からも伺えますが大谷翔平投手を意識していると思われる投球フォームです。近年目覚ましい成績を残している西尾東高校ですが卒業生は名城大学で硬式野球を継続するケースが多い事も有り、ドラフト候補生というよりは名城大学の次世代エースとして注目しています(笑)


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トップの手前(ランディング)からフィニッシュにかけてのモーションを並べてみましたが、それぞれの画像の左ハムストリングス(裏の太腿)と臀部(お尻)に注目してみてください。左足が着地してから左脚一本で自立するまでの間、この部位に力が加わっているのがわかると思います。これによって着地した際の左膝の角度が保たれ(曲がりすぎていない)マウンドを捉えた反力が骨盤へと伝わり、下半身の回転を強めています。フォームに躍動的な印象を受けるのはこの連動性によるものが大きいと思われます。この動作を使えている高校生投手はレアでして、まさしく大谷翔平投手と同じような特性を持っていると言えるでしょう。 プロスカウトの方々もこの辺りの動きを評価されているのではないでしょうか。








嘉陽宗一郎投手(トヨタ自動車)

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嘉陽 宗一郎(トヨタ自動車)|ドラフト・レポート

187cm87kg 松山聖陵高校から亜細亜大学を経て社会人野球2年目。
2019年度ドラフト候補選手です。亜細亜大学時代はプロ志望届を提出するも指名漏れ。

以下、投球動作の考察。(3月23日JR東海戦より※6回無失点1安打ピッチング)

同一動作内での連続写真
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【セットポジションより始動】

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【左膝が腰の位置より上がる】

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【ハンズセパレーション(グラブから右腕を抜く)】

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【右腕の脱力】
【突き出したグラブの小指を上に向ける】
【角度が浅めのヒップファースト】
【パワーポジション】

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【グラブを高く上げる】
【右わき腹の収縮】
【尻が落ちない(骨盤が後傾しない)】

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【軸足(右脚)の膝が内に入る】
【爪先から入る接地で着地を遅らせる】
【ストライドの角度が浅い】
【右腕の上りが遅い】

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【軸足の膝が深く折れ右の尻が落ちる】
【打者寄りでリリース出来ていない】

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【右手の掌が三塁方向を向く】

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【左脚のアクセル筋群(ハムストリングスと臀部)による伸展】

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【右足のスパイク裏側が天を向く】

以下、補足カット
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【右腕の上りが遅い】
【右股関節から左股関節への重心移動】
【踏み込みの反力を左股関節に伝える】

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【右肩甲骨を閉じる動きが使えていない変則的なトップ】

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【左肩甲骨を閉じる動きで体幹を回し始める】

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【左のわき腹を収縮させる(体を縦に使う意識)】

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【左の肘が股関節辺りまで下りる】
【右膝が外へ逃げ気味(内転筋による引き込みが甘い)】

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【右腕が上体へ絡みつく】
【骨盤がやや横回転(右膝から下が三塁方向へ振られスパイクの裏が天を向くのが早い)】


総評


縦の角度がある球を両サイドへ集めるスタイルという事も有り、縦回転寄りのフォームであると思われます。セットポジションからの始動で、ヒップファーストでは体軸に傾きを作らず、尻をあまり落とさない形でステップに入ります(ハムストリングスや臀部のパワーを利用しやすいと思われます)。ステップする際の股関節可動域はやや狭く、下半身の柔軟性に課題を残しているように見えます。爪先からの接地を採用し、左股関節への重心移動を遅らせるような意図を感じるさせていますが(左足がマウンドに着くのを遅らせている)、それでも右腕の上りは間に合っていないように見えます。トップの形はかなり独特で、右の肩甲骨は開き(外転)で左の肩甲骨は閉じられています(内転)。肩甲骨周辺が硬いという事であれば左の肩甲骨も閉じられないと思うので、もしかしたら右の肩甲骨周辺や肩関節を痛めた経験が有る為にそうなっているのかもしれません(一種のアーム投法ですかね)。そういった身体的特性が影響しているのか、左腕と左肩甲骨の引き込みによる上体の回転動作が始まっても、まだ右腕のスイング動作が始まっておらず、所謂「開きが早い」という状態になっています。そういった事も有り制球難に陥りやすいタイプの投げ方に分類されそうですが、実際の投球内容としては概ねゾーンで勝負出来ており、制球が大きく破綻するような事は有りません。下半身の柔軟性がやや欠けているせいか骨盤も横に回転しているように見えますが、その影響もほぼ感じられません。ステップからリリースへ向けての動きの中で、高く上げたグラブを長く縦に下ろす動作を採用していますが、それによって動作全体の修正が図れているのかもしれません。球速帯としては大体140km/h付近でそれほどスピード能力に優れている訳ではないのですが(最速147km/h)、出力を制御する事で投球のまとまりを得ている可能性も考えられます。洗練された完成度の高いフォームとは言いにくい所も有りますが短所を上手くカバー出来ており、動作を修正する感覚に優れている投手だと思われます。将来的な完成形は同じく亜細亜大学出身の九里亜蓮投手(広島カープ)辺りでしょうか。現実的なドラフト候補として台頭できるかは今後の活躍次第だと思われます。




第74回東京スポニチ大会①

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スポニチ大会写真ギャラリー、パナソニック編。
横浜スタジアムで初めて撮影いたしましたが、この球場は色乗りが良すぎて彩度が強くなりますね。
神宮球場もそうなんですけど金網じゃなくて黒のネット(ひも状のネット)なので写真がかなり撮りやすいですね。




大内公貴投手(三菱重工名古屋)

先日に引き続いて三菱重工名古屋の大内公貴投手(中京大学卒)について書かせていただきます。

大学生の進路⑥

今日は投球フォームの分析です。
以下、同一動作内における連続写真

投球モーション
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【セットポジションより始動】

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【力みを取る為の目線外し】
【頭部を軸足上(左足上)にセット】

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【右膝が胸まで上がる】

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【ハンズセパレーションが遅い】

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【左腕の脱力】
【軸足のパワーポジション】
【ヒップファーストを利用して右脚でボールを隠す】

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【グラブの小指を上に向けて肩の開きを抑える】
【上体を縦に使う為にグラブを高く上げる】
【左わき腹の収縮】
【体軸が傾き頭部が後ろに残る】

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【トップを作るのがやや遅い】
【左腕の肩甲骨を下げるように閉じて腕と体幹を一体化させる】
【頭部でボールを隠す】
【下半身(骨盤)の開きを抑えられている】

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【右腕を縦に下ろして左腕をリリースへと導く】
【脇腹の収縮が左から右へと入れ替わる】
【右足が踏み込んだ反力で骨盤が正面を向く】


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【左の掌が一塁側を向く】
【右脚のアクセル筋群(臀部とハムストリングス)による起こし上げ】


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【軸足(左脚)の伸展(伸ばし)と内旋(内捻り)によって骨盤が縦回転】
【スパイクの裏が天を向くタイミングを遅らせている(体が横に振られていない)】

以下、別の投球動作からの補足カット

最大加速期
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【右腕を縦に下ろす】
【左腕前腕を回外(外捻り)させ肘を鋭角に使う】


リリース期
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【縦に長く横が狭いリリース】

フィニッシュ期
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【背中を捕手方向へ向ける】

総評
縦に長く横に狭い、縦回転型のフォームです。 始動からサイドステップにかけて軸足の膝を過度に折らず、骨盤もほぼ後傾ません。それによってモーションにブレーキがかからず上から投げ込む為の角度も確保できます。トップのフェーズに入る辺りでも下半身の開きを抑えられており、両股関節を使って骨盤を回転させられている為、フォーム全体の横振れが起きにくいのではないかと思われます。パワーポジションからトップのフェーズにかけて高く上げたグラブを最大加速期以降で縦に長く下ろす事で上体が縦に回り(右の肩甲骨でリードする体幹の回転はあまり実現できていませんが)、真上から叩きつけるようなリリースを実現できています(左右の腕の連動性に関しては独特の使い方をしていますね)。フィニッシュ以降では左肩越しに背中が捕手方向を向き、上体が最後まで加速しています。下半身の動きとしては左脚の膝から下が外に振られず、スパイクの裏が天を向くタイミングが遅いのが特徴的で、骨盤が縦に回転している証拠だと言えます。左右の制球がまとまり、球のシュート回転を抑えやすい投げ方だと思われます。気になるのはトップを作るのが気持ち遅めに見える事で、それによって意図せず球が高めに集まる事があるのかもしれません。投手としては小柄な部類に入ると思いますが(身長173cm)ボールに縦の角度を生み出し、ゾーンの中で勝負して行ける下地を作れているフォームだと思います。社会人野球で息の長い投手として活躍して欲しいですね。




大学生の進路⑥


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中京大の強力投手陣を牽引し、神宮のマウンドを二度経験した(2016年度と2018年度)大内公貴投手は三菱重工名古屋に進むようです。3月16日に行われた東海学園大学との対抗戦では7回を投げ無失点に抑える好投を見せました。ストライクを先行させる投球で序盤から主導権を握り、要所ではコース一杯に決まるクロスファイアを投げ込んだりする等、社会人野球での活躍にも期待が出来そうでした。思えば、大内投手が大学時代に主戦投手として台頭するきっかけになったのも東海学園大戦(2017年度の秋季リーグ戦)でしたね。相性が良いのかしら。


過去記事(途中でタイトルが変わってる…)



大学生の進路⑤

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御覧の通り鷹羽信貴投手(日本福祉大学)はトヨタ自動車東日本にてプレーするそうです。

ニップクの二枚看板

153km/hを本当に計測した事があるのかは不明ですが、大学時代からストレートの球速は140km/h超をマークし、スポニチ大会初日(3月11日)の登板では142km/hをマークしていました(全球のガン表示を見ていた訳では無いので最速はもっと出ていたかもしれません)。チーム事情もあってスポニチ大会は全試合で登板、主戦投手としてチームを都市対抗野球へと導くような存在になって欲しいですね。 ちなみに大学時代のチームメイトだった千代投手はジェイプロジェクト入りしたとかなんとか。




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