STANDING TRIPLE

らすかわ@suzu_rasuのブログです。愛知大学野球、大学野球全般、東海圏のドラフト候補、ドラフト候補全般、投球フォーム、打撃フォームに関する記事を執筆しています。

2019年04月

村西良太投手(近畿大学)

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村西良太投手(近畿大学 4年) 174cm72kg 右投げ左打ち 津名高校卒
2019年度のドラフト上位候補です。 



村西 良太(近大)|ドラフト・レポート


連続フォーム
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クイック時
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最大加速期
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最大外旋位
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リリース
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一塁側から見たリリース
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テイクバック(正面) 
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トップ(正面)
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リリース
(正面)
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4月26日に関西学生野球連盟の公式戦を観に行きました。
最速152km/hを誇る本格派・村西良太投手(近畿大学 4年)の投球を見る事が出来ましたので(京都大学との一回戦)簡単な寸表を。

投球フォーム
セットポジションから始動し並進(サイドステップ)の最中に頭部が捕手方向へ移動して行く前重心のタイプです。後ろに重心を残さないので軸足の伸展→内旋が早めに起こりますが、左脚を「くの字」に折って着地への溜めを作ります。「でんでん太鼓」のように上体の捻りを加えた後に爪先から接地して行きますが、この際に右腕はトップの位置まで上がっています(早めのトップ→〇)。テイクバックで両側肩甲骨を大きく開けているので、胸が張った形のトップになっています。ここからの投球腕の動きとしては、トップで「回内(前腕)内旋(上腕)」、最大加速期で「回外(前腕)外旋(上腕)」の動きを実現できておりサイドハンド(スリークォーターですかね?)ながら上から叩ける使い方になっています。ここまではベストと言えるフォームですが気になるのはここからです。リリースで左股関節の曲がりが甘い為(歩幅が狭い)、上体が倒し込めずに立ち投げになっています。左腕を真っすぐ縦へと引くような動きを使えていないのも(グラブを高い位置で体に押し当てている)上体の回転を阻害している原因だと思います(せっかく左肩甲骨の開きと閉じの動作を使えているのに勿体ないですね)。その為に腕が最後まで走らず、フィニッシュで体に絡んで来ません。ただ、小柄でスケール感に欠ける体格から最速152km/h(ちなみにこの日のストレートは常時140km/h~145km/hで最速146km/hでした)のストレートが投げられる所以も恐らくここに有り、並進の勢いを左半身全体を使ってブロックする事で投球腕を走らせているのだと思います。※ちなみにクイックモーションではフリーフット(片脚支持)で左膝を高く上げない形で並進(サイドステップ)へ入って行く感じになります。

全般
左半身の引き込みによって、右腕のスイングを導くような上体の回転動作を使えていない事が仇となっている印象を受けます。左半身を上手く使えていない為、投球腕の手先に頼ってコントロールしようとしており球がバラつきます。アマ球界のゾーンならストライクは取れますし、大学生打者が相手であればボール球に手を出してくれるとは思いますが、プロではストライクが取れずに苦しむ可能性が有るように思われます(立ち投げ気味の為、ボールが高めに集まるので打者は高めに張って来るのでは)。又、球持ちが悪いので変化球の軌道に山が出やすく、曲がりが早くなるような事も懸念されます。腕が最後まで振れていないのも災いし、ストレートと変化球の見極めもされ易いような気がします。これを欠点と取るか伸びしろと取るかで評価が分かれると思われますがアーム投法という訳では無く、股関節周辺の硬さ(使い方)だけだと思うので修正が難しいタイプでは無いはずです(リリース~フィニッシュ以外の動作は洗練されていると思います)。クイックのタイム、牽制、フィールディングに関しては調査不足なので割愛します。

総評
どう捉えるか難しい存在ですが、修正可能と判断するのであれば今秋のドラフト会議で指名する球団は有りそうな気がします。ただ、今の投げ方をプロでも続けて行くのであれば、制球難と故障リスク(腕が最後まで走らないので肩等に負荷がかかっているかも)が懸念されます。色々言いましたが、小柄のサイドハンド(スリークォーターですかね?)としては出色のスピード能力を誇る逸材なのは間違いないので、大学最終学年でのアピールに期待したいですね。再び神宮のマウンドに立つ姿が見れるのを楽しみにしたいです。




関西学生野球連盟を観に行ってきました

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今年の近畿大学にはドラフト候補、次期ドラフト候補が多数在籍しているという事なので都合をつけて観に行ってきました。 選手個々の簡易的なレポートをゴールデンウィーク中に仕上げて行きたいと思います(先月のスポニチ杯のレポもJFE西日本の河野投手以外一つも書いてないけど)。 近畿大学、京都大学、関西大学、関西学院大学を観ましたが近畿大学の佐藤三塁手と関西学院大学の黒原投手は来年度以降の注目選手として確実に台頭して来ると思います。 詳細は後程。



西 勝基投手(名古屋産業大学)

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春季シーズン1勝5敗(4/23現在)と結果が出ていない名古屋産業大学ですが、その1勝を挙げたのが1年生左腕の西 勝基投手(菊華高校卒)。
試合を作れる左腕なので主戦投手としての活躍に期待がかかります。

高校時代は県大会で5回参考記録ですがノーヒットノーランリレーをやってたみたいですね。ところでグローブに「Hisamoto」という刺繍が入っていますが、中日に居た久本投手から貰ったものなんですかね。ザナックスのグローブだし多分そうですよね。

あと、連盟のサイトで「西勝 基」っていう表記で載ってますけど、正しくは「西 勝基」ですよね?




愛知大学連盟2019年度春季シーズン2週目までのまとめ②(全日本大学野球選手権の組み合わせが決まりました)

前回は愛知工業大学と愛知学院大学について書きましたので、今回は3位以下のチームについて書いていこうと思ったのですが、前の記事を書いてから日が経ってしまったせいで、記憶が薄れてほぼ何も書けそうにありません。 とりあえず

全日本大学野球選手権の組み合わせが決まりました。 初戦の相手は南東北大学野球連盟だそうです。数年前までは四国地区大学野球連盟と並ぶ二大弱小エリアだったのですが今年は
という感じで鬼みたいな投手層を誇っているチームが存在しているようです。同連盟の盟主・東日本国際大学も昨年度は全国ベスト8まで駒を進めました。という事で楽な相手では無さそうです。 ちなみに二回戦へ進出した場合の相手になるのは京滋大学野球連盟か北東北大学野球連盟だそうです。



愛知大学連盟2019年度春季シーズン2週目までのまとめ①

愛知大学連盟2019年度春季シーズン2週目までのまとめ、1部リーグ編その①です。

公式より順位表&星取表

4月15日現在では

1位 愛知工業大学 4勝1敗(勝ち点2)
2位 愛知学院大学 2勝1敗(勝ち点1)
3位 中京大学   3勝2敗1分(勝ち点1)
4位 名城大学   1勝2敗1分(勝ち点0)
5位 中部大学   0勝2敗1分(勝ち点0)
5位 東海学園大学 0勝2敗(勝ち点0)

で合ってるはず。

2部から昇格してきた愛知工業大学が5戦4勝で首位。昨年同様、新村投手、中村投手のWエース体制で来るのかと思いきや、二戦目のカードには新1年生の室田投手(愛工大名電卒)を先発として起用しています。三戦目に中村投手を持って来る事で「(室田は)負けても良いから思い切って行け」という感じで様々な正の作用を促しているような気がします。あわよくばで二戦目を制する事が出来れば中村投手を温存出来ますし、リーグ戦終盤に余力が残りますよね。先発投手だけでなくリリーフ陣の球数も豊富で昨年の公式戦で経験を積んだ、吉村投手、大宅投手が控えています。快速球右腕の西田投手もメンバー登録されていましたし投手層はリーグ上位と言えそうですね。野手陣の方も早速1部リーグの投手にアジャストしており、開幕カードの名城大学戦では3試合で19得点を挙げました。昨年度のレギュラーがごっそり抜け(昨年度は4年生主体だったので)どうなるかと思いましたが、スケールダウンをしたという印象は今のところは有りません。ちなみにトップバッターには昨年度のドラフト候補だった新1年生後藤外野手(愛工大名電卒)が起用されております(室田投手と共に昨夏の甲子園でもプレーしていますね)。

2位の愛知学院大学は開幕週で優勝候補の中京大学を破り勝ち点をゲット。過去2年間ずっと勝てていなかった中京大学から2勝を挙げた辺り、監督交代の効果が正の方向へ出ているのかな、という気がします。カードの初戦は落としましたが、この試合でも 9回に3点を取り返す意地を見せており、翌日以降の戦いへの布石を打っています。カード2戦目は2年生右腕の佐藤良明投手が9回2失点で完投。打線の援護を促すような気迫の投球を見せてサヨナラ勝ちを呼び込みました。サヨナラのランナーとなったのは代走として起用された主将の福本選手。旧チームから中心選手だった福本選手が何故スタメン落ちしていたのかは不明ですが、ここに様々なメッセージが込められていたような気がしてなりません。その勢いに乗ったのかどうかわかりませんが、翌日は6点ビハインド(4対10のスコア)で迎えた9回表に大量11得点を挙げる逆転勝利を挙げました。ここ数年の愛知学院大学はやや低迷気味でしたので、外野からの厳しい声もたくさん耳にしたと思います。そんな雌雄の時期を過ごした選手達の「このままでは終われない」という執念を感じたような開幕カードでした。投手層の薄さに不安を残した面も有りましたが(2戦目に完投した佐藤投手を翌日にも先発起用していたので)、次戦の東海学園大学戦でも勝ち点を奪えば勢いに乗るのでは無いでしょうか。やや波乱の空気が漂う今シーズンですが、その流れを作ったのは愛知学院大学だと思います。今後の戦いぶりにも要注目ですね。


※諸事情で写真が貼れません。アップローダーが復旧したら再編集します。



名古屋商科大学のユニフォームが元に戻りました

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写真の画質テストも兼ねた投稿。
名商大のユニフォームが2015年まで使用されていたデザインに戻りました。

ライブドアブログの画像フォルダからアップロードしてみたんですけど、
やっぱりスマホから見ると画質悪いですね。これではキツイな…




山本一輝投手(中京大学3年生)

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別の投球動作内からの補足写真(最大加速期)
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山本一輝投手(中京大学)の最新版投球フォームです。後方へ引いた右脚を引き上げるような形のセットポジションから始動。この連続写真では省略していますが、右膝が胸まで上がる片脚支持のフェーズ(6枚目の写真)が非常に長く、ステップ動作へ入るまでの溜めを作れています(左股関節上に頭部を残す時間が長い)。又、 グラブから左手を抜くタイミングが早く、この先の動作に向けての準備が出来ています(左腕の脱力)。

ヒップファーストのフェーズでは体軸に傾きを作りません。右脚を「くの字」に折り、右股関節の内捻り(内旋)によって下半身(骨盤)の開きを抑えつつ、捕手方向へと踏み出します。右脚を一塁側へ回し込むような使い方をしない為、ストライクゾーンへ向けての直線的な動きが取れます(動作が蛇行しないので制球面でのメリットが大きいと思われます)。

上半身の動きとしては、ヒップファーストの辺りから右手の小指を上に向けて右肩の開きを抑えています。その後に肩のラインまで引き上げたグラブを縦へと下ろして行来ますが、その反作用として左腕がトップへと向かいます。筋力に頼らずに左腕を引き上げて行けるので故障リスクの低減に繋がると思われます。 トップのフェーズでは両側肩甲骨が内に寄っており(内転)、この際の右肩甲骨の引き込み(内転)によって左腕を導くような上体の回転動作を促しています。この写真アングルでは伝わらないと思いますが、左腕の脱力~引き上げ~トップ~リリースまでの間は打者目線からボールが見えずタイミングが取りにくい動きになっていると思われます。

正面からの連続写真は過去記事「当たらないストレート」に掲載しています。

最大加速期のフェーズでは左上腕部の外旋に合わせて前腕が回外(外捻り)していますが、フィニッシュのフェーズ(13枚目の写真)では左の掌が一塁方向を向いています。これは最大加速期からフィニッシュにかけて、前腕の捻りを使った状態で腕を振れているという事になりますが、この動きを使えていると肘にかかる負荷が低減すると言われています(アーム投法が嫌われるのは前腕の捻りを利用しにくい為です)。前途しました通り、右の肩甲骨を寄せる動き(内転)によって左腕を導き出せていますし、肩肘に関する故障耐性は強いと思われます。

この写真アングルだと伝わりにくいですが、右の股関節が内に捻られやすい(内旋気味)特性が有りますので、インステップ した状態でリリースしていますが軸足(左脚)の伸展動作(伸ばす動作)によって骨盤を押し込めており、重心移動は問題なく行えています。トップからフィニッシュにかけて左足首、左膝、左股関節の下肢三大関節がほぼ直線状に並んでいる為、押し込むような球威へと繋がっているはずです(実際に重そうな球質です)。

フォロースルーではグラブが二塁方向へ流れていますが、インステップする為に右股関節を支点とした上体の回転動作が実現しにくく、対角へ強い球を投げる為には必要な動きなのだと思われます。下半身の動きとしては蹴り上げられた左脚が一塁方向へ振られておらず、スパイクの裏が天を向くタイミングにも時間差があるので、骨盤は縦に回転しているように見えます(横振りを抑制出来ている)。右脚のアクセル筋群(臀部とハムストリングス)による起こし上げ動作は行えていますが、右足の踵を使って踏ん張っているので体重移動のベクトルを捕手方向へと向け切れていない事が気になりますが、上体は倒し込めているので許容範囲でしょう。



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高校時代から投げ方が大きく変わったという事は無さそうですが、下半身の柔軟性は向上していると思われます。
体格もスケールアップしていますし、取り組みに関する意識の高さが伺えます。


投球フォームとは関係ない話になりますが、プロ入り後の可能性という話になった場合、適性はリリーフなのかな?と思うようになってきました。高校時代に最も大きな爪痕を残したのはリリーフとして登板した大成高校戦(高校3年の夏)だったと思うのですが(※打者11人から9奪三振)、その名を全国に轟かせた富士大学戦(大学2年春季)での投球もリリーフ登板によるのものでした。出力を制限しながら投げる必要の有る先発投手としては変化球の持ち球的にも(軌道の山が出るスライダー系)やや苦しいように思えるので、現状としては短いイニングで威力を発揮するセットアッパーやクローザーとしての可能性を感じております。



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