2020年05月

大道温貴投手(八戸学院大学)のピッチングフォーム③

大道温貴投手の関連記事




安倍昌彦さんによるウェブ記事



今回はテイクバック編です。

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これは捕手方向へ体重を移動していくフェイズです。

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この辺りから正にテイクバックと呼ばれる動作になると思うのですが、

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この時に上体が進行方向とは逆に捻られます。
三塁側から見て左肩が前、右肩が後ろという状態になっていますよね。

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上体で隠すような形で右腕を引き上げています。

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テイクバックの話なので右腕にフォーカスを当てますが、 
この時、右腕には内に捻る動きが加えられます。
 
上腕については内旋、前腕については回内という動きが起きているのですが、
この「回内」が大道投手のテイクバックにおけるポイントだと思います。

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回内によって何が起こるのかと言うと、鎖骨と肩甲骨が連動し腕がスムーズに上がるようになります。
右肩の上に引いた矢印は肩甲骨を開くような動きを表しています(外転と呼ばれる動きです)。

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体の右側正面を通って前腕が引き上げられていますが、前腕は体の正面から上げた方がスムーズに動きます。 

①体の正面から上げる②脇腹に沿うように上げる③背中に入れてから上げる 

この三つを試しにやってみて欲しいのですが、
ほとんどの人が①の動作で前腕がスムーズに上がるのではないでしょうか。

進行方向とは逆向きに上体が捻られているからこそ、実現するテイクバックです。
(上体が捻られていなかったら打者からテイクバックが見えてしまいます)

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右腕が起こし上げられてトップのフェイズに入ります。
右手とボールは頭の後ろに隠れています。

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テイクバックに入ってからは一貫して右の前腕が内に捻られていますが、
トップに入ってもからも同じです。

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ネット裏から見た加速期のフェイズです。
ここからリリースにかけては右の前腕が外に捻られます(回外という動きです)。 
この外に捻る動きの予備動作が回内なのです。 実際にやってみてもらえるとわかると思うのですが、
回内させてから回外させるのと、回内していない状態から回外させるのとでは捻りの深さが変わってきます。

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加速期で前腕を回外させるメリット①
→ボールの出所が見にくくなる。


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加速期で前腕を回外させるメリット②
→肘角度が90度以下になり、インサイドアウトのような形で腕が振れるようになる。

故障予防に繋がりますし、掌が正面を向く時間が短くなるので抜け球が減ったりします。

写真よりも動画で見てもらった方が分かりやすいと思います。
トップからリリースにかけてをスロー再生で編集してありますので確認してみてください。

・・・という感じです。
小さなテイクバックというと浅尾拓也さんや大谷翔平投手のイメージがあるかと思いますが、
それらの方達と大道投手とではタイプが異なっています。
大道投手の腕の使い方はより実戦的なので大きな武器になるはずです。

大道投手のフォームに関してはまだまだ語り足りないので、今後も執筆して行きます。




丹下大輝外野手(中部大学)



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同じく右の俊足打者である河田航平選手(中京大学)と共にプロからの注目を浴びる丹下大輝選手。
50m最速5.8秒の脚力を武器としており、高校時代から県下では有名な選手の一人でした。


大学野球では3年の春季シーズンより台頭し、春秋連続で打率4割超をマークしました。
体の近いところからバットを出すようなスイングで、低めの球に対しては膝を使って捉えに行きます。

打ち方にそれほど凄みを感じていなかったので、「連盟内における主要選手の一人」ぐらいとして見ていたのですが、
俊足かつ右打ちの外野手という希少性を買われた事も有りプロ注目の存在にまで登りつめました。

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改めて過去のシーズン成績を見てみるとこんな感じになります。

丹下


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(大学2年の秋季は4打席しか打っていないのに4盗塁を記録していますね)

レギュラーを掴んだ昨年度からの数字が実力を測るうえでの有効な指標になるかと思います。
右打者で打率4割超は凄い数字だと思いますが、リーグ内で打率4割を達成している選手はそこそこ居ます。
注目すべきは「OPS」で、それに関してはオンリーワンと言えるような数字を叩き出しています。

丹下3
↑2019年の春季のOPSは1.018です。訂正しておきます。

昨年の愛知大学野球で春秋続けてOPS1.0以上をマークしたのは丹下選手ただ一人で、
春秋でそれぞれ3位、4位という結果を残しています。

愛知大学野球のOPSランキング上位の選手には各チームのポイントゲッター(主砲タイプ)の名前がズラリと並んでおり、
パンチ力が売りではない丹下選手がそこに名を連ねている事の凄さを際立たせています。
(※OPSランキングもあった方が良さそうなので後程作りますね)

ちなみに「OPS」とは、出塁率と長打率を足したもので「.900」を超えたら一流と見られているそうです。
得点との相関関係が強い数字だと言われています。


過去に愛知大学野球からプロ野球入りした選手が残したOPS(最高値)を調べてみると、
源田壮亮(愛知学院大)が4年の秋季に.922、近藤弘基(名城大学)は4年の春季に.950という数字を残しています。
それらの選手を上回る数字を二度も残している辺りに能力の高さが伺えますね。

おまけに丹下選手の数字は大学3年当時のものなので、
ここから更に積み上げてくるのであれば現実的なドラフト候補として扱われるレベルにあると言えます。

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トップで後ろを大きく取らず、コンタクトに特化しているような打ち方なのが気になりますが、
こういうタイプの打者に技術を問うのは野暮と言うものです。

昨今は「足のスペシャリスト」がプロ入り後に中~長距離砲に大化けしたりしますし、
アスリートタイプとしての資質を見せる事や、
上の世界で揉まれた時の伸びしろを感じさせる事がより重要なアピールポイントだと思われます。

同一リーグ内では河田航平選手(中京大学)というライバルが居ますし、
全国に目を向けると小川晃太朗選手(同志社大学)や並木秀尊選手(獨協大学)という俊足外野手が存在しています。

"右打ちの俊足外野手"が百花繚乱という珍しい年になりましたが、
ライバル達から受ける刺激を糧としてドラフトでの指名を勝ち取って欲しいものですね。




プレゼン~山本一輝編①~

年始か昨年末に、山本一輝投手(中京大学 4年)について「ドラフトのボーダー上」みたいな事を書いてしまったので、お詫びにプレゼンをしたいと思います。

無理やり褒めるような事をしても審美眼を持つ人には見抜かれてしまうと思うので、本当に良いと思ってる事について書いていきたいと思います。

①体を対角に使えている



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まずは右の上肢から左股関節にかけて斜めに入る皺を見て欲しい。

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上体がほどよく前傾する事でスパイラルライン(上肢と股関節を対角に結ぶ動き)が機能し、右腕を内に捻る動きによって、その対になる左足の外側に「マウンドを押すような力」が働きます。

「マウンドを押すような力≒左半身をマウンド上に残そうとする力」でもあるので、右脚も前へと進めなくなり、"右の股関節が内に捻られる"→"右膝が「くの字」に折れる"という連動が起こります(多分)。

プロ野球界でも千賀滉大投手や山岡泰輔投手がこのような体の使い方をしています。


「スパイラルライン」については以下の神ブログを参考にして欲しいです(他力)


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着地に向けては、先程とは逆側に皺が入ります。

3S9A5308②

この皺は右の股関節と左の上肢との間を結ぶので、
右足が着地する動きに合わせて左腕はトップ~リリースへと向かっていく事になります。


②胸を突き出す動作

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この際に左の股関節が内に捻られても下半身が開いていない事(骨盤が一塁側と正対したまま)がまず素晴らしいのですが、
もう一つ見て欲しいのが、右腕を上体に引き込む際に右の手首から引き込もうとしているところです(早めに右肘を折っていない)。

これによって何が起こるのかと言うと、右の鎖骨と肩甲骨が大きく動き、「胸を突き出すような動作」で上体が正面を向く事です。

(ここから突然、違う試合の写真になってしまってすいません)
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3S9A9762①


「胸を突き出す動作」については以下の神ブログを参考にして欲しいです(他力)

右胸を突き出す事によって、右の上肢から左の股関節を引っ張り込んで行くような連動も発生する気がします。

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軸脚の下肢三関節が直列に近い形になり、全ての力がリリースへと集約されて行きます。

ここまで書いてて思ったのですが、
ソフトバンクホークスの三軍で鍛えたら、とてつもないピッチャーになるのでは・・・

「プレゼン~山本一輝編②」~に続きます





村上頌樹投手(東洋大学)①



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セットポジションより始動

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両腕で三角形のような形を作ります

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肩に無駄な力が入らず、なで肩のようなラインが作られます。
爪先が下向きになります。

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左脚が上がります。

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左脚が高く上がる事で右足に体重がかかり、地面を押すような力が働きます。
動作が前へと急がないように目線を三塁側に外します(もしくは爪先重心にする意識)。

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一度膝が下がります

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体の正面で両手を割ります(左手と右手を離します)
ここで両手を割るタイプは軸脚側に体重をかけず、
前重心気味で体重移動をする事が多いですね。

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左のお尻だけでなく、右のお尻も捕手側へ向けます。
これによってバックステップ気味の並進動作になります。
ここまでの動作は千賀滉大投手や山岡泰輔投手に似ていますね。

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左腕を先行させ、ボールを握っている右手を体で隠します。

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この時点で左腕が内に捻られ、グローブの小指側が上を向いています。

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「ヒップファースト」の動作に入り、上体を前傾させます。

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「右足でマウンドを押すような力」(5枚目の写真参照)の向きが垂直から斜めに変わります(右脚の矢印)。
グラブが更に高い位置に上がります。

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左肘が曲がり、左腕が上体へと寄り始めます。 
この辺りから右の股関節・骨盤で体重を受けきれなくなります。

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これ以前の動作までに作り出した「右足でマウンドを押すような力」の反発を使ってステップして行きたいのですが、 
軸脚側の股関節・骨盤で体重を受けきれず、マウンドからの反発力がお尻の方へ抜けて行く感じになります。

上体が捻られて左肩が体の正面側へ出て来ますが、この時に右のお尻(右の骨盤と股関節)を一塁方向へ引けていない為、
上体と下半身を対角に繋ぐスパイラルラインが機能していません。


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しっかり飛べていないので、歩幅は狭めです。
歩幅を狭く取って、すぐに回転動作へと入っていく感じの投げ方ですね。

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上体が捕手方向を向き、右腕が振られて行きます。

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右肩が捕手方向を向くような形になります。最後まで腕が振れていますね。

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上体がここまで倒れこみます。

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右脚が三塁方向へ振られる事無く、スパイクの裏が上を向きます。
右膝が折れる形で右脚が上がっていますし、本塁方向へ力を集約出来ているように思えます
(股関節同士が寄っています)。

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左膝が張られて、右半身が前に出て来ます。
右半身が三塁側へ流れていないので失投の類は少ないタイプだと思われます。

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この連続写真だとトップ~リリース辺りの動作を押さえられておらず、
強みについてあまり語れてないので、後日改めて追加記事を書かせていただきます。





スカウトの人が困っているそうなので②


え?大道投手(八戸学院大学)ってボーダーライン扱いなの?

いくらなんでも大学球界のレベルがそこまで高いとは思えないんですけど、この記事を書いた安倍昌彦さんの耳に入ってくる情報として、
今のところはそのぐらいの立ち位置という事なのかもしれないですね。


僕がここで書いたところで誰にも目にも止まらないかもしれませんが、この続きを書かねばならないなという使命感に駆り立てられています。

同時進行で村上頌樹投手(東洋大学)についても書いていきたいと思います。

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