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同じく右の俊足打者である河田航平選手(中京大学)と共にプロからの注目を浴びる丹下大輝選手。
50m最速5.8秒の脚力を武器としており、高校時代から県下では有名な選手の一人でした。


大学野球では3年の春季シーズンより台頭し、春秋連続で打率4割超をマークしました。
体の近いところからバットを出すようなスイングで、低めの球に対しては膝を使って捉えに行きます。

打ち方にそれほど凄みを感じていなかったので、「連盟内における主要選手の一人」ぐらいとして見ていたのですが、
俊足かつ右打ちの外野手という希少性を買われた事も有りプロ注目の存在にまで登りつめました。

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改めて過去のシーズン成績を見てみるとこんな感じになります。

丹下


丹下2

(大学2年の秋季は4打席しか打っていないのに4盗塁を記録していますね)

レギュラーを掴んだ昨年度からの数字が実力を測るうえでの有効な指標になるかと思います。
右打者で打率4割超は凄い数字だと思いますが、リーグ内で打率4割を達成している選手はそこそこ居ます。
注目すべきは「OPS」で、それに関してはオンリーワンと言えるような数字を叩き出しています。

丹下3
↑2019年の春季のOPSは1.018です。訂正しておきます。

昨年の愛知大学野球で春秋続けてOPS1.0以上をマークしたのは丹下選手ただ一人で、
春秋でそれぞれ3位、4位という結果を残しています。

愛知大学野球のOPSランキング上位の選手には各チームのポイントゲッター(主砲タイプ)の名前がズラリと並んでおり、
パンチ力が売りではない丹下選手がそこに名を連ねている事の凄さを際立たせています。
(※OPSランキングもあった方が良さそうなので後程作りますね)

ちなみに「OPS」とは、出塁率と長打率を足したもので「.900」を超えたら一流と見られているそうです。
得点との相関関係が強い数字だと言われています。


過去に愛知大学野球からプロ野球入りした選手が残したOPS(最高値)を調べてみると、
源田壮亮(愛知学院大)が4年の秋季に.922、近藤弘基(名城大学)は4年の春季に.950という数字を残しています。
それらの選手を上回る数字を二度も残している辺りに能力の高さが伺えますね。

おまけに丹下選手の数字は大学3年当時のものなので、
ここから更に積み上げてくるのであれば現実的なドラフト候補として扱われるレベルにあると言えます。

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トップで後ろを大きく取らず、コンタクトに特化しているような打ち方なのが気になりますが、
こういうタイプの打者に技術を問うのは野暮と言うものです。

昨今は「足のスペシャリスト」がプロ入り後に中~長距離砲に大化けしたりしますし、
アスリートタイプとしての資質を見せる事や、
上の世界で揉まれた時の伸びしろを感じさせる事がより重要なアピールポイントだと思われます。

同一リーグ内では河田航平選手(中京大学)というライバルが居ますし、
全国に目を向けると小川晃太朗選手(同志社大学)や並木秀尊選手(獨協大学)という俊足外野手が存在しています。

"右打ちの俊足外野手"が百花繚乱という珍しい年になりましたが、
ライバル達から受ける刺激を糧としてドラフトでの指名を勝ち取って欲しいものですね。