STANDING TRIPLE

らすかわ@suzu_rasuのブログです。愛知大学野球、大学野球全般、東海圏のドラフト候補、ドラフト候補全般、投球フォーム、打撃フォームに関する記事を執筆しています。

平成31年度社会人野球

大学生の進路⑧

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土居竜丸捕手(愛知工業大学→日本製鉄住金鹿島)

完全に書き時を逃しましたが、2019年のMVPに推したいプレーヤーです。捕手に必要と言われる、キャッチング・ブロッキング・スローイングは全て高水準。守備力ならプロに混ぜても見劣りしないレベルに達していると思われます。

明日以降で加筆します。

最新号のグランドスラムにも土居捕手が掲載されていますので読んでみてください






大学生の進路⑦

名古屋学院大学の吉本光佑二塁手は社会人で硬式野球継続だそうです。
地元へ帰省する形での社会人野球入りみたいですね。
さっそく試合で活躍しているみたいですね。


光シーガルズ公式サイトより

光シーガルズ - Wikipedia

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もし外国人が見たら「ニンジャ!」と形容しそうな感じの特徴的なプレースタイルの選手なので、その強みを生かして社会人野球でも大活躍してくれるのではないかと思われます。中国地方の社会人野球については詳しくないでアレですが、光シーガルズは前年まではクラブチームで今年から企業チームへと登録を変更したそうです。前身は新日本製鐵光野球部で都市対抗野球、日本選手権どちらにも出場経験が有るそうです。もしかしたら東京ドームや京セラドームで吉本選手の雄姿を拝める日が来るのかもしれませんね。奇遇にもチーム名の「光」の一文字を自身の名前に含んでいるんですよね(吉本"光"佑)チームの象徴的なプレーヤーになる暗示でしょうか…(笑)




嘉陽宗一郎投手(トヨタ自動車)

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嘉陽 宗一郎(トヨタ自動車)|ドラフト・レポート

187cm87kg 松山聖陵高校から亜細亜大学を経て社会人野球2年目。
2019年度ドラフト候補選手です。亜細亜大学時代はプロ志望届を提出するも指名漏れ。

以下、投球動作の考察。(3月23日JR東海戦より※6回無失点1安打ピッチング)

同一動作内での連続写真
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【セットポジションより始動】

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【左膝が腰の位置より上がる】

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【ハンズセパレーション(グラブから右腕を抜く)】

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【右腕の脱力】
【突き出したグラブの小指を上に向ける】
【角度が浅めのヒップファースト】
【パワーポジション】

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【グラブを高く上げる】
【右わき腹の収縮】
【尻が落ちない(骨盤が後傾しない)】

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【軸足(右脚)の膝が内に入る】
【爪先から入る接地で着地を遅らせる】
【ストライドの角度が浅い】
【右腕の上りが遅い】

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【軸足の膝が深く折れ右の尻が落ちる】
【打者寄りでリリース出来ていない】

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【右手の掌が三塁方向を向く】

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【左脚のアクセル筋群(ハムストリングスと臀部)による伸展】

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【右足のスパイク裏側が天を向く】

以下、補足カット
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【右腕の上りが遅い】
【右股関節から左股関節への重心移動】
【踏み込みの反力を左股関節に伝える】

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【右肩甲骨を閉じる動きが使えていない変則的なトップ】

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【左肩甲骨を閉じる動きで体幹を回し始める】

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【左のわき腹を収縮させる(体を縦に使う意識)】

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【左の肘が股関節辺りまで下りる】
【右膝が外へ逃げ気味(内転筋による引き込みが甘い)】

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【右腕が上体へ絡みつく】
【骨盤がやや横回転(右膝から下が三塁方向へ振られスパイクの裏が天を向くのが早い)】


総評


縦の角度がある球を両サイドへ集めるスタイルという事も有り、縦回転寄りのフォームであると思われます。セットポジションからの始動で、ヒップファーストでは体軸に傾きを作らず、尻をあまり落とさない形でステップに入ります(ハムストリングスや臀部のパワーを利用しやすいと思われます)。ステップする際の股関節可動域はやや狭く、下半身の柔軟性に課題を残しているように見えます。爪先からの接地を採用し、左股関節への重心移動を遅らせるような意図を感じるさせていますが(左足がマウンドに着くのを遅らせている)、それでも右腕の上りは間に合っていないように見えます。トップの形はかなり独特で、右の肩甲骨は開き(外転)で左の肩甲骨は閉じられています(内転)。肩甲骨周辺が硬いという事であれば左の肩甲骨も閉じられないと思うので、もしかしたら右の肩甲骨周辺や肩関節を痛めた経験が有る為にそうなっているのかもしれません(一種のアーム投法ですかね)。そういった身体的特性が影響しているのか、左腕と左肩甲骨の引き込みによる上体の回転動作が始まっても、まだ右腕のスイング動作が始まっておらず、所謂「開きが早い」という状態になっています。そういった事も有り制球難に陥りやすいタイプの投げ方に分類されそうですが、実際の投球内容としては概ねゾーンで勝負出来ており、制球が大きく破綻するような事は有りません。下半身の柔軟性がやや欠けているせいか骨盤も横に回転しているように見えますが、その影響もほぼ感じられません。ステップからリリースへ向けての動きの中で、高く上げたグラブを長く縦に下ろす動作を採用していますが、それによって動作全体の修正が図れているのかもしれません。球速帯としては大体140km/h付近でそれほどスピード能力に優れている訳ではないのですが(最速147km/h)、出力を制御する事で投球のまとまりを得ている可能性も考えられます。洗練された完成度の高いフォームとは言いにくい所も有りますが短所を上手くカバー出来ており、動作を修正する感覚に優れている投手だと思われます。将来的な完成形は同じく亜細亜大学出身の九里亜蓮投手(広島カープ)辺りでしょうか。現実的なドラフト候補として台頭できるかは今後の活躍次第だと思われます。




大内公貴投手(三菱重工名古屋)

先日に引き続いて三菱重工名古屋の大内公貴投手(中京大学卒)について書かせていただきます。

大学生の進路⑥

今日は投球フォームの分析です。
以下、同一動作内における連続写真

投球モーション
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【セットポジションより始動】

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【力みを取る為の目線外し】
【頭部を軸足上(左足上)にセット】

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【右膝が胸まで上がる】

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【ハンズセパレーションが遅い】

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【左腕の脱力】
【軸足のパワーポジション】
【ヒップファーストを利用して右脚でボールを隠す】

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【グラブの小指を上に向けて肩の開きを抑える】
【上体を縦に使う為にグラブを高く上げる】
【左わき腹の収縮】
【体軸が傾き頭部が後ろに残る】

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【トップを作るのがやや遅い】
【左腕の肩甲骨を下げるように閉じて腕と体幹を一体化させる】
【頭部でボールを隠す】
【下半身(骨盤)の開きを抑えられている】

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【右腕を縦に下ろして左腕をリリースへと導く】
【脇腹の収縮が左から右へと入れ替わる】
【右足が踏み込んだ反力で骨盤が正面を向く】


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【左の掌が一塁側を向く】
【右脚のアクセル筋群(臀部とハムストリングス)による起こし上げ】


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【軸足(左脚)の伸展(伸ばし)と内旋(内捻り)によって骨盤が縦回転】
【スパイクの裏が天を向くタイミングを遅らせている(体が横に振られていない)】

以下、別の投球動作からの補足カット

最大加速期
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【右腕を縦に下ろす】
【左腕前腕を回外(外捻り)させ肘を鋭角に使う】


リリース期
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【縦に長く横が狭いリリース】

フィニッシュ期
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【背中を捕手方向へ向ける】

総評
縦に長く横に狭い、縦回転型のフォームです。 始動からサイドステップにかけて軸足の膝を過度に折らず、骨盤もほぼ後傾ません。それによってモーションにブレーキがかからず上から投げ込む為の角度も確保できます。トップのフェーズに入る辺りでも下半身の開きを抑えられており、両股関節を使って骨盤を回転させられている為、フォーム全体の横振れが起きにくいのではないかと思われます。パワーポジションからトップのフェーズにかけて高く上げたグラブを最大加速期以降で縦に長く下ろす事で上体が縦に回り(右の肩甲骨でリードする体幹の回転はあまり実現できていませんが)、真上から叩きつけるようなリリースを実現できています(左右の腕の連動性に関しては独特の使い方をしていますね)。フィニッシュ以降では左肩越しに背中が捕手方向を向き、上体が最後まで加速しています。下半身の動きとしては左脚の膝から下が外に振られず、スパイクの裏が天を向くタイミングが遅いのが特徴的で、骨盤が縦に回転している証拠だと言えます。左右の制球がまとまり、球のシュート回転を抑えやすい投げ方だと思われます。気になるのはトップを作るのが気持ち遅めに見える事で、それによって意図せず球が高めに集まる事があるのかもしれません。投手としては小柄な部類に入ると思いますが(身長173cm)ボールに縦の角度を生み出し、ゾーンの中で勝負して行ける下地を作れているフォームだと思います。社会人野球で息の長い投手として活躍して欲しいですね。




大学生の進路⑥


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中京大の強力投手陣を牽引し、神宮のマウンドを二度経験した(2016年度と2018年度)大内公貴投手は三菱重工名古屋に進むようです。3月16日に行われた東海学園大学との対抗戦では7回を投げ無失点に抑える好投を見せました。ストライクを先行させる投球で序盤から主導権を握り、要所ではコース一杯に決まるクロスファイアを投げ込んだりする等、社会人野球での活躍にも期待が出来そうでした。思えば、大内投手が大学時代に主戦投手として台頭するきっかけになったのも東海学園大戦(2017年度の秋季リーグ戦)でしたね。相性が良いのかしら。


過去記事(途中でタイトルが変わってる…)



河野竜生投手(JFE西日本)

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河野竜生投手(JFE西日本 鳴門高校卒3年目)
174cm 75kg 左投げ左打ち

ゾーンの四隅に散らすストレートにスローカーブを織り交ぜる緩急を生かした投球が持ち味。
2019年度のドラフト会議における社会人ナンバーワン級と目されている実戦派左腕。  

※愛知県のアマチュア野球、それも大学野球(+かつて大学野球で活躍した選手)について語るブログだと思っているのですが、
スポニチ大会を観に行ってきたので全国出張版という形で今年のドラフト候補選手について書いてみたいと思います。
第一段は河野竜生投手(JFE西日本)のフォーム分析です。


以下、同一動作内での連続フォーム
(写真だけでは伝わりにくい部分も有りますが特徴的な個所を羅列します)

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【脚をクロスさせてからの始動】

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【軸足(左足)の直線上に頭をセット】
【始動~フリーフット(片脚支持)までの溜めが極端に長い】

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【グラブを高く上げる】

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【右膝を胸まで抱える】

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【両腿を寄せる】
【左腕の脱力】

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【右手の小指を上へ向けて肩の開きを抑える】
【頭部を左股関節上に残す】
【軸足(左脚)の膝が内に入る(内旋)のを我慢】
【右脚を内に大きく捻り「くの字型」に】


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【内に大きく捻った右脚を鋭く開きながらマウンドに接地】
【早めのトップ(左手を頭の後ろでセット)】
【軸足(左脚)の股関節が内へ捻られて伸びる(伸展)】
【股関節のシフトチェンジ(左股関節に作られていた皺が右股関節へ移る)】


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【左手の内側が一塁方向を向く】
【グラブを胸で抱える】

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【左の肩甲骨が捕手方向を向く】
【右脚のアクセル筋群(尻と裏腿)によるによる起こし上げ】
【骨盤の縦回転】

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【左足のスパイクが天を向く】

以下、別モーションからのカットによる補足 

ヒップファースト期
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【体軸を傾けないヒップファースト】
パワーポジション
【両腿を寄せる】

サイドステップ期
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【寄せた両腿を開く】
【両腕を開く】
【スパイクの裏を捕手方向へ向ける】
【尻が落ちる(骨盤後傾)】

ランディング期 
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【左脚の股関節~膝~足首が直列になる(トリプルエクステンション)】
【頭部を左股関節上へ残し重心移動を遅らせる】

【肘を鋭角気味に使ったテイクバック(外旋型テイクバック)】

トップ期~最大加速期

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【トップで上体と下半身とに割れが起こる】
【トップで左腕が内旋&回外】
【最大加速期初期で左腕が外旋&回外】
【最大外旋位で左半身が「C」の形に】
【右足でマウンドを捉えた反力で右股関節が骨盤を押す】
【左足の甲がマウンドを捉える】


リリース期

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【右肘が右股関節付近まで落ちて来ない】

【上体の回転が減速し球を捕手寄りで離せない】
【軸足のアクセル筋群(尻と裏腿)が伸びて骨盤を押す】
【骨盤が正面を向いた状態でのリリース】



総評
体を縦に使う要素の少ない横回転型に分類されます。トップを作るのが早く、重心移動時の溜め動作もベストに近い形で実現できており、実戦派らしさを感じさせるフォームです。左肘をコンパクトに畳みながら腕を振り、手首を立ててリリースしています。下半身の動きとしても骨盤を縦に狭く回転させてフィニッシュ出来ているので(両股関節を使って骨盤を回せています)両サイドへの投げ分けに不安が有りません。河野投手の投球フォームで最も特徴的なのが始動から片脚支持(左脚一本で立つフェーズ)までの「ゆったりとした溜め」ではないでしょうか。それ以降の動作を素早く行う事で動作に緩急を付けられており、対峙しにくいような印象を与えています(当然ですがクイックモーションの時には見られない動きです)。フォームの中で一点だけ気になるのが、テイクバックが外旋型(コンパクトな形)という事も有り、肩甲骨の開け閉めをする動き(外転と内転)が小さく、胸郭(胸を張る動作)を然程使えていない事です。その為、右肩甲骨でリードするように上体を回す動作をそれほど実現出来ておらず(トップからリリースにかけて上体の右半身を縦に長く使えていない)、スイング動作(腕を振る動き)の減速に入るのが早くなり、やや合わされやすいタイミングでリリースしています。リリースで左腕の手首が立っている事も有り、ホップ成分の強い球質であるように思われるので、不調時は外野まで飛ばされるようなケースが増える事が予想されます。そう言った意味では広い球場をホームとする球団で能力を発揮できるタイプと言える気がします。ただ、腕を振ってスローカーブを投げ込めるという強みがあるので、ある程度は対処出来るのかもしれません。派手さは無いですが息の長い活躍が見込める、文句無しのドラフト上位候補でしょう。







大学生の進路④



至学館大学の井村勇介投手はホンダ鈴鹿入りするんですね。1部リーグの経験が無い愛知の大学生としては快挙と言えますね。
ホンダ鈴鹿は平尾投手、瀧中投手らがチームに残留した事もあり、登板機会を得る事のハードルが高いような気がしますが頑張って欲しいです。

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マウンド上を自分の部屋かのように広く使う投手は好投手である場合が多い、という話を過去に何処かで聞いた事が有るような気がしますが、井村投手もそれに当てはまるのですかね。
フォームの修正を図るような様々なルーティンを行う事が有ります。



 


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