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らすかわ@suzu_rasuのブログです。愛知大学野球、大学野球全般、東海圏のドラフト候補、ドラフト候補全般、投球フォーム、打撃フォームに関する記事を執筆しています。

名古屋大学

【愛知大学野球連盟】本田がホンダ入り


今秋のプロ野球ドラフト会議で指名されなかった名古屋大学野球部の右腕2人が、次の舞台で再びプロ入りをめざす。最速151キロの本田健悟投手(22)は社会人の名門・ホンダに内定。最速143キロの横井文哉投手(21)は独立リーグ・日本海オセアンリーグの富山GRNサンダーバーズ入りが決まった。

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コンディション不良の状況かつ、こんなに掘れるマウンドでも140km/h台半ばを投げていました

春季~夏季オープン戦にかけては多数のスカウトが視察に来ていてプロ入りの可能性を伺わせましたが、秋季のコンディション不良が痛かったですね。

ドラフト会議直前の試合でも視察に来てる球団はほぼ無し、という状況でした。
このレベルの投手が育成でも指名されないのは色々ショックでしたね。昔なら大学JAPANの合宿に呼ばれてるような投手です。

ただ、名古屋大学から社会人野球のホンダに入るというのも快挙だと思うんですよね。
「球は速いけどピッチング」は荒いというタイプでも無いですし、社会人野球でも活躍しそうな気がします。

星城大学-名古屋大学 愛知大学野球2部リーグプレーオフ

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数年ぶりに(だと思う)一試合分、丸々現像しています。だいぶ腕が鈍っていて良い瞬間はほぼ撮れていませんがflckrの方に上げてアルバムにします。 現像していた時は気にならなかったけど、見直すと青が強いな。曇りの日に撮影しているので、それが自然ではあるんだけど。


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本田健悟投手(名古屋大学)投球フォーム

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愛知の大学4年生でナンバーワン、との呼び声も高い本田健悟投手(名古屋大学)の投球フォームについての考察をします。

連続写真によるフォーム考察

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セットポジションから始動します。

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顔の前でグラブをセット。

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左膝を胸まで上げる片脚立位。

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左膝の真上辺りで両手を割り、右股関節に体重を預けるタイミングで右腕を脱力させます。

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お尻をあまり大きく回さずにステップ動作に入ります。

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下半身の溜めが甘く、右の脇腹が縮まらない為、頭の移動が早めに起こります。
右の股関節と連動するようなテイクバックにならないので肘から右腕を引き上げています。
「インバートW」と言われる形です。愛知東邦大から西濃運輸へ進んだ野田晃誠投手に似た投げ方ですね。

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テイクバック~トップ~最大外旋位~リリースにかけての間がそれほどなく一気にリリースモーションに入ります。
右膝が折れる形でリリースするのでボールに体重が乗りにくそうに見えますが、
歩幅が狭く重心位置が高いので"上から叩く"感じにはなっているのかもしれないです。

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左脚を伸ばして骨盤の縦回転を促します。
何処のマウンドで投げても球速が安定しているのはこの動作によるものが大きいと思われます。

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左腕を後ろに逃がしてフィニッシュ。
右膝が曲がった状態で骨盤が縦に回っており、横に広がらずに投げられています。

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投げ終わりでのバランスが良いですね。比較的フィールディングにも優れています。

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左股関節を概ね使い切って両足着地に入ります。

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まとめ

お尻が大きく回らない為、着地までの間が無く忙しい印象を受けますが、投球の再現性が高く四球をほとんど出しません(今季は3試合観戦しましたが全て完投し1四球でした)。
正直、何が優れていて150km/h級の出力を発揮しているのか良く分からないのですが、
左股関節を支点にして綺麗にターンしており、左脚で一本立ちした時の安定性が優れているように見えます。ここを上手く使う事で再現性と出力を保っているのかもしれません。

ランナー有り無しに関わらずほとんど一緒の投げ方をしており、モーションに間が無い事もありクイックのスピードは速そうです。

今のフォームで150km/hを出せるなら、体幹部の使い方が上手くなれば更なる球速アップが見込めそうな気がしますが、下手な事をしたら今現在の良さが失われそうな気もするので難しいところです。

カーブ、スライダー、カット、フォーク辺りが持ち球で時折ストレートがシュート変化をします。このタイプにしては意外とカーブが実戦的で好調時はポンポンとカウントを取って行きます。
決め球としてのフォークボールが絶対的では無いので落とす球に磨きをかけたいところです。ツーシームかチェンジアップがあると更に打てなくなりそうな気もします。

現状としては、同じく今年のドラフト候補である木村光投手(佛教大学)と酷似した特徴を持つ投手に見えます。

どういう評価を受けることになるのか興味深い存在です。


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本田健悟投手(名古屋大学)

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ようやく見れましたけど、この投手が今ぐらいの注目度になってしまうほど、全体のレベルが上がってるんだなと思ったりしました。数年前なら間違いなく上位候補って言われてますよね。

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今季は6勝1敗1分(私学相手に無敗)という成績でリーグ2位につけている名古屋大。その快進撃の中心地に居るのが本田健悟投手(4年 明和)です。リーグ戦も終盤に差し掛かるところで8戦無敗の愛知東邦大との天王山を迎える事になりました(4月30日 豊田市運動公園野球場にて)。勝たなければ1部昇格が厳しくなる"崖っぷちの試合"でしたが、それに臆することなく、終始、支配的な投球を見せました。

常時145~147km/h、抑え気味でも140km/h付近のストレートを軸に、いずれも実戦的なカット、フォーク、カーブを織り交ぜ、9回1失点完投無四球、まともに打たれたヒットは1本だけ(残り5本は守備力が高いチームなら全部消せてたかもという当たり)という、ほぼ完ぺきな投球を見せました(球数は100球程度)。

序盤にお互い1点を取り合い、その後膠着。永遠に勝ち越し点が入りそうにない空気になった中盤戦以降、一気にギアを上げて相手打線を圧倒。"名大優勢"の空気を作り上げて味方の加点を促しました。6回裏と8回裏の連続三振がハイライトシーンですかね。トップギアに入った8回は150km/hをマーク(それより速く見えた球もありましたが球速は不明)、9回にも147km/hをマークしており、スタミナにも不安がありません。

牽制も上手く、守備に入る際のフットワークも機敏、二盗を二度阻止しましたしクイックタイムも優秀です(キャッチャーの肩も鬼でしたが)。背丈的に木村光投手(佛教大学)と被りますが、「もしかしたら本田が上回ってるんじゃ?」と思う瞬間もありました。

正直、こんなに良いと思っていなかったので、色々とビックリしました。カーブも"一応持ってる"という質ではなく、有効なカウント球として機能していましたし、カットボールも130km/h前後に押さえて使っており、ストレートに張ってたら打てない球速帯になっていました。今年見た、愛知の大学4年生では一番良かったかもしれません(1部リーグの打者にはもうちょっと打たれる気もしますが)。

体格、フォーム等、プロ受けしにくそうなウィークポイントもありますが、それを差し引いても魅力的なピッチングをしていました。今年のNPBで大卒ルーキー達が高いパフォーマンスを発揮しているのも追い風になるかもしれません。今日のピッチングは多くの人に見て欲しい内容でした。今のところ2022年度のベストバウト(ベストピッチ)ですね。





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大沼海知選手(名古屋大学)

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名大の核弾頭・大沼海知(湘南高校 3年)
163cm68kg 右投左打

小柄な体からフェンス際まで飛ばす打球を連発する打撃スタイルは、阪神タイガースの近本光司選手を彷彿させます。(ちなみに打ち方は似ていない)

母校の湘南高校は宮台康平投手(東京大学→日本ハムファイターズ)を輩出した事で知られており、
大沼選手のチームメイトだった大音周平選手笠原健吾選手も東京大学硬式野球部で活躍しています。
(二人ともレギュラーで試合に出ています。)

昨秋はランニングホームランも記録し2部昇格をかけた入れ替え戦でも良い打撃を見せました。
松田亘哲投手を視察しに来たスカウトにも関心される打席も有りましたし、
今後の名大野球部を引っ張っていく存在になるでしょう。


そんな彼が使用しているバッティンググローブは「ワークマンの作業用手袋」だそうです。



ワークマンのオンラインショップだと大沼モデルは【在庫限り終了】になってますね。
名大の人気選手が使っているだけに品薄になってしまったか・・・
ワークマンは今すぐ追加生産して大沼選手に用品提供すべきだと思いますね。



ちなみにお兄さんは横浜国立大学で野球を続けた有名な選手だそうです。
この選手かしら?

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令和元年終了のお知らせ

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今年一番記憶に残ったのは松田亘哲投手のプロ入りですね。2018年春以来の2部リーグ復帰も果たしましたし、愛知の大学野球シーンというところで言えば松田投手が全て持って行った感が有ります。例年であれば関係者しか観に来ない3部のプレーオフや2部3部の入れ替え戦に一見客が押し寄せ、ドラフト1位指名された選手が出場する試合以上の注目を集めました。プロの世界は甘く無いと思いますが、更なる奇跡を起こして欲しいですね。

noteに松田投手の投球動作についての所見をまとめました。


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令和元年度名古屋大学野球部

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左から小林研貴内野手、松田亘哲投手、井上尚輝捕手


この一枚の写真が全てを物語っています。自身の努力と決意の強さがプロ指名を勝ち取った再大の要因に違いないところでしょうが、チームメイトの支えによるものも大きかったはずです。「3部リーグ所属の怪腕」「最速148km/h左腕」という異名を誇っていたので圧倒的な個人だと思われているかもしれませんが、ここ数か月の間に急上昇して来た素材型というのが実情です。

「負ければ大学野球引退」「ドラフト指名後、初登板」というプレッシャーのかかる状況で行われた3部リーグプレーオフ・愛知淑徳大戦(2部リーグ最下位校との入れ替え戦に進出する為の一発勝負)では7四死球を与えてしまう大乱調の投球となり、ノックアウトもチラつくような厳しい展開になりました。

苦しむ松田投手を一人にはさせない、と援護射撃をしたのが井上尚輝捕手と小林研貴内野手の両選手。共に松田投手と同学年の4年生で、守備力が強みの井上捕手は正確な送球による進塁阻止と("イノキャノン"と命名しましょう)と好フィールディングでピンチを防ぎ、代打で登場した小林内野手は超特大の同点ホームランで球場の空気を一変させました。

井上捕手が相手の攻勢を止める度に「サンキュー」の意が込められたようなタッチを交わしていましたし、特大弾を放ってベンチに引き上げて来た小林内野手は松田投手を見つけるや否や熱い(熱すぎる)抱擁を交わしていました。苦しい時に助けてくれた仲間への感謝、松田投手を助けたいと思う仲間の気持ちが垣間見えた瞬間です。

名大ナインにとっては松田投手の存在は誇りでもあり自分達が取り組んで来た事の象徴でもあるはずです。2017年の春季以来となる2部リーグ復帰に向け、一枚岩の様相を見せる「令和元年度名古屋大学野球部」の集大成に注目です。

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