愛知淑徳大学

時代は3部(愛知淑徳大の森弘明投手に関する記事です)

森弘明投手(愛知淑徳大学 4年)の記事がやたらPVを集めているので何事かと思ったら、


中日新聞プラスの方で記事になっていたのですね。完全なおこぼれ(笑)


上に貼ったリンクにも簡単な考察を書きましたが(加筆修正しました)、この森投手はピッチングフォームにも見どころが多いんですよね。

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この辺りが森投手の投げ方における個性だと思います。
一つ一つ言語化して行きます。

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上から叩く打点の高いリリースなのですが、この際に両脚の膝がほとんど曲がっていません。 
これは解説者の荻野忠寛さんや藪恵壹さんが推奨するリリースモーションでMLBの投手に多く見られる形ですね。

頭に衝撃が走るように力が加わり、リリースの叩きへと繋がります
(着地の地面反力を使えているという事です)。
日本人だと山本由伸投手や山岡泰輔投手辺りはこのような形でリリースをしています。

3部リーグの投手ですし、日頃は掘れやすく傾斜の緩いマウンドでピッチングしていると思われますが、 
硬く傾斜のあるマウンドで投げれば数km/hのスピードアップは簡単に望めると思います。

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左の脇腹が収縮しています(左肩と左股関節の距離が近い)。
単純にリリースの打点が高いだけでなく体を縦に使えています。
ボールに角度が付きやすく低めに球が集まりやすい傾向に有りそうです。

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これもかなりポイントが高いのですが、腕を振る際に肘を鋭角に使っています。
肩肘への負担を軽減しつつ、上から叩くような腕の振りを実現出来ていると思われます。

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これはターゲッティングですね。
右肩の背中側を捕手方向へ向けるようにする事で背骨を回し切る形で腕が振れています。
変化球でも腕が緩みにくくなりますし、リリースポイントが安定するので抜け球が減り、
ボールに力も加わりやすくなります(体幹が回り切るので)。 
指導者不在の環境でこのフォームにまで辿り着いた辺りにセンスの高さを感じますね。

ここまでの体の使い方だけを見るていると愛知の右投手では最高峰の素材に思えてきますね(笑)

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テイクバックでは腕が背中に入りすぎているように見えるのですが、言い換えれば柔軟性が高いという事です。
リリースに向けて鋭角になる右肘の使い方にも表れていますが、柔軟性の観点からしても素質の高さを伺わせます。

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左脚を開かせるように着地を粘っています。
あまり見ないような動作なので、この辺りに「3部の投手っぽさ」を感じさせますが、
恐らく下半身が開きにくい体質で、予め開かせて行かないとインステップが強くなるという事ではないでしょうか。

本人じゃないので実際のところはわかりませんが(笑) 


・・という感じで硬く傾斜角のあるマウンドで投げられれば「覚醒」を遂げそうな逸材です。
平たく言うとプロのマウンドで投げれば、もっと凄くなる可能性が高いと言う事です。
「じゃあ、ドラフトで指名されるのか?」と言われたら今年の状況的には厳しいと思いますが、
どんな形でも上のステージで野球を続けて欲しい投手です。


投球動作について、あと一点付け加えると、
ワインドアップのフェーズが改善されたら更に良くなる気がするんですよね。
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早めに折れる右膝の動きを見てみても、右足で受ける地面反力がやや弱いような気がします。

本人じゃないので実際の感覚はわかりませんし、この動作でも上手く地面反力を使えているのかもしれませんが、
ここの形が良くなると「オーバーハンド版の村西良太投手(オリックス・バファローズ)」になれるような気がしますね。

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ちなみに村西投手(近畿大学時代)はこんな感じで地面反力を得ています。


それにしても3部リーグが注目されるようになるとは愛知の大学野球はどんどんマニアックな場になっていきますね。
名工大には最速147km/hの投手も存在しているそうですし「3部の2部化」(意味伝わる?)が始まっていますね。
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森弘明投手(愛知淑徳大学)

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10月20日に行われた3部リーグ1位校決定戦・プレーオフにて名古屋大学の松田投手と投げ合った愛知淑徳大学の森弘明投手(3年 名古屋高校卒)です。7回に同点本塁打を浴びるまでは完全な勝ち展開でした。角度のあるストレート、中速域のスライダー、縦にドロンと曲がる緩い変化球等が持ち球。ストレートには力が有り3部リーグの中では抜けた存在の投手です。


投球フォーム
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セットポジションから始動

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目線を切る→〇

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正中線でグラブと投球腕を分離をさせる(山岡泰輔、岩隈久志タイプ)→〇
軸足の膝が折れるのが早い→△
左膝が腰までしか上がらない→△

右足で受ける地面反力はやや弱いタイプかもしれません。

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投球腕の脱力が完了→〇

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小指を上に向けたグラブを真っすぐに突き出して腕から先に出す

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左腕の内旋と回内で右膝の内折れをキープ→〇
軸脚股関節の曲がりが甘く骨盤が上を向く→△

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グラブ側の腕を巻き取りによって軸脚の伸展+内旋が起こり、右手が肩の位置まで上がる→〇

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軸脚の下肢三か所を伸展させた形での左股関節へのシフトチェンジ→〇
投機腕の前腕が回外し、上から叩くような腕の振りに→〇

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投球腕の前腕が回内し、親指が掌の中に入る→〇
上体の深い倒れ込み→〇
両脚の膝角度が大きい形でのフィニッシュ→〇

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骨盤の縦回転→〇
右肩を捕手方向へ向ける→◯

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スパイクの裏が上を向く→〇
右股関節が左の股関節に被さるような形になる→〇

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リリースの打点が高く、下半身で押し込んでいけるフォーム

ワインドアップの動作から見て行きます。軸脚で真っすぐ立たずにいきなり膝が折れ始めます。左膝があまり高く上がらない事もあってステップへ向けての準備はやや不十分でしょうか。踏み込んで行く際に利用したい地面反力は受けにくいように見えます。

踏み込んで行く際に右足で地面反力を強く受けきれない為、バックステップの要素が薄い並進動作になっている印象を受けます。その為に並進動作に溜めが無く、左足の着地が早くなります。それを防ぐために左膝を深く折って着地を粘ろうとしているように見えます。

並進動作での歩幅を狭く取る事で重心位置を高く保っています。それと右肘を鋭角に使うコンパクトな腕の振り方とが合わさって打点の高いリリースを実現出来ています。リリースする際に両脚の膝角度が広く取れており、ボールに体重を乗せやすい投げ方になっています。着地からリリースへ向けた下半身の動きとしては骨盤が縦へ回る為、軸足が三塁方向へ振られません。両サイドへの投げ分けについては然程苦しまないような気がします。

総合的な感想としては、ワインドアップから体重移動へ入るまでに地面反力を受けられるようになれば、もっと良くなる気がします。着地以降の形は素晴らしく、硬く傾斜角のあるマウンドで投げればもっと球速は出ると思います。腕の使い方も良いので故障耐性は高いのでは無いでしょうか。自らの資質に気づいて追い込んで行けば、もっと名が知られる投手になれると思います。

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軸足が三か所伸展した状態でリリース出来ています。真上から投げ下ろせるのも強みです。

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