STANDING TRIPLE

らすかわ@suzu_rasuのブログです。愛知大学野球、大学野球全般、東海圏のドラフト候補、ドラフト候補全般、投球フォーム、打撃フォームに関する記事を執筆しています。

天理大学

井奥勘太投手(天理大学)

突っ込まない、開かない動作のお手本

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セットポジションから始動します。

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牽制球を投げるような動作で右脚を引き上げます。

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右脚を上げたと思いきや、すぐにヒップファーストの動作に入ります。左手が真下に落ちて脱力されます。また、両肩のラインに左肩下がりの傾斜がついています。左脚で溜めてから投球するタイプですね。

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ヒップファーストの動作で左肩下がりの傾斜がついたのですが、それによって左股関節の直線上に頭を置くような形になります。
重心が左股関節に寄る事で、それが支点となり自然と右手が一塁側へと突き出されます(上体が回って「TENRI」の胸マークが一二塁間を向きます)。



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完全着地の手前でも、まだ両肩のラインに左肩下がりの傾斜がついています。体が突っ込まないので右半身を下ろす反動で球を投げられます。

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やや立ち気味のリリースモーションになっており骨盤が前傾していません。ここが改善されれば球速も上がりそうです。お尻や裏腿が硬いのですかね?

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右膝が伸びて体重が右足に乗ります。

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つんのめるようにして重心移動して行きます。体が三塁側へ流れますが股関節は概ね使い切れていそうです。

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森浦大輔投手(天理大学)

ランナー有りの状態です。

あまり参考にならない状況の写真で申し訳ないところですが別アングルからの写真で補足します。
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体の正面で両手を割ります(右手と左手を離します)

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グローブから先に出して体重移動に入ります。

3S9A3846①
頭部が左の股関節上に位置しています。後ろに溜めてから踏み出して行きたいタイプですね。

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右腕と右脚が内に捻られています。
この右半身の動きによって体重移動に溜めが作られているのだと思います。
左膝の内折れを粘れていますね。

3S9A3847①
ここでも頭部が軸脚の股関節上に残っています。

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上体がほどよく前傾する為、対になる肩甲骨と股関節の連動を引き出しやすい投げ方なのかもしれません。

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左脚が内に入り、右脚は外に開きます。
重心が深く、右足の着地が粘れているので着地の反力をリリースのエネルギーへと生かしやすいタイプだと思われます。
左手の引き上げも早いですね。

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左手から左足までが直線に近い形で結べます。
ボールに力が伝わりやすい形ですね。

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左肩でのターゲッティング(ストライクゾーンに肩を入れるような動き)が甘く、
上体が倒し込めていません(背骨を回しきれていません)。
上体と腕が一固まりになりにくいのでリリースポイントが安定しにくく、腕に負担もかかります。

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上体の起こし上げがやや早いですね。

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左足が上を向きます。

3S9A3851②
左脚が内に入り、左の骨盤が右の骨盤に被るような形になっています。
力を本塁方向へ集約することは概ね出来てそうに見えます。

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まとめ

恐らくクイックモーションだと思うので(自分で撮影しといて覚えていません)参考になる部分とならない部分とがあると思いますが、両手を体の正面で割るタイプで右腕を先行させてから体重移動に入るのですが頭部は軸脚側に残しています。

体重移動中に上体を前傾させているので肩甲骨に自由が利き、対になる股関節と連動するような投球動作になっています。始動からリリースまでは特に気になるところは無いのですが、リリース後に上体が起き上がってくるのが早く左肩を捕手方向に向け切れていません。腕だけで投げるような形になりやすくリリースポイントもブレやすいので右打者の外角高め方向へ球が抜けやすいかもしれないです。

腕にかかる負担も大きくなりますし、変化球で腕が緩む原因になるかもしれません。プロ入り前の田嶋大樹投手(JR東日本→オリックス・バファローズ)も似たような感じでしたね。田嶋投手はプロ入り後に修正していますし、伸びしろと捉える事も出来そうです。今現在プロ側が懸念しているポイントがあるのだとしても、ここの修正によって改善される気がします。

次回はネット裏から撮影したアングルで分析してみます。

天理大学の森浦投手について考えています

今日は雑にまとめます。 投球動作のポイントとしては、この四つだと思います。
(※連続写真ではありません)

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①体重移動での上体前傾

本塁側から見て背中がやや見えています。
この時の状態としては骨盤が一塁側と正対、胸が一二塁間と正対しているような感じになり、
上半身と下半身との間にズレが起きています。 

ドッジボールやハンドボールの投げ方と似た感じの動作になっている為、
体幹から主導する形で回転動作(腕を振る為に正面を向く動き)に入れるので手投げになりにくいと言えそうです。

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②いわゆるトップの動作です

右の膝が一塁側に入っており("股関節が内旋している"と言ったりします)、
その分下半身が開かず、このアングルからでも骨盤がほとんど見えません。
これは開きを抑えているというより、開きにくい身体的構造なのだと思います。
なので、体重移動の段階から開かせに行かなきゃいけないわけです。

そういう意味でも一つ前の写真の説明で触れた「ドッジボールやハンドボールに似た投げ方」が有効なのです。
右腕でリードしながら頭を右股関節へぶつけるようにして開かせに行けますからね。
下半身だけでなく上体も開いていませんね。トップの形としてはほぼ完璧です。

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③リリースの動作

股関節同士が寄り、概ね本塁方向へ力を集約出来ています。
インステップしているのでクロスファイアに強みを出すのはやや難しいと思いますが、
インステップする分、内転筋に力が入り体が外に流れるのを防ぎます。
膝が動いて力が外に逃げるという事も無さそうな気がします。

頭が右の股関節上に位置し、右肘とグローブも右の股関節周辺に置けています
(右の股関節周辺をリリースの支点に出来ています)。

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④投げ終わり

体重移動~リリースで上手く重心移動出来たので、右の股関節に左の股関節が被さるような形で投げ終われています。
その為、左脚が一塁側に振られず右脚に体重がかかります。

本塁方向に力が集約するのでボールがゾーン内に集まりやすく、腕にも負担がかからないと思います(外に引っ張られるような力がかかりにくい)。


まとめ

という感じで、身体的な特性を上手く使えていますし、その特性が仇とならないような動きも実現出来ています。基本的にセンスの高い投手だと思います。

もっと細かい話は後日に書きます。並行して色々な投手の考察に手を付け過ぎたので、新たに着手するのはこの辺りにしておきます。
途中書きになっている投手についても全て書き切る予定なので、
時間があるときにでも見に来てください。

天理大学投手陣

天理大の森浦投手について書こうと思って色々見てるのですが、
資料に使える良い写真が無いんですよね。なんとかして書いてみようと思います。

それはさておき、天理大の投手は膝を曲げるのが好きな人が多いのかな。
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一昨年の大学野球選手権より。 この日は森浦も八木も投げたのに大商大打線を封じれずコールドで負けたんですよね。去年の秋も王座戦で大商大にやられているし天敵と化してきましたね。

三枚目の写真に写っているのは愛工大名電出身の桜木投手です。
今は何処かの軟式社会人でプレーしていたはず(調べろよ)
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