この形がめちゃめちゃ×100、素晴らしいです。
股間の両側に皺が入り股関節を曲げた形で骨盤から上が前傾出来ています。
この形であればステップ動作が安定し、スムーズに重心移動させる事が出来ます。
右脚で右手を隠しているのもポイントです。
打者からボールが見えないので合わされにくくなります。
片脚支持の際に働いていた「マウンドを真下に押すような力」を水平方向へ変換します(右脚についた斜めの矢印)。
この際に右脚に体重がかかって動作に溜めを作れているので、左脚を内側に向ける力が働きます。
上体の動きとしては左腕が内に捻られて、グラブの小指側が真上を向きます(体の開きを押さえる動き)。
上体が前傾する事で、頭が一塁方向へ流れにくくなるので、この先の動作で体幹を使いやすくなります。
・・・と言った感じの動きが色々働くことによって、
左半身には捕手方向へ進もうとするような力、
右半身にはプレート側へ残ろうとするような力が働きます。
この動画の15秒のところから見ていただくとわかりやすいと思います。
右半身は止まっているように見えるのに左半身だけが大きく動いていきます。
片脚立位以降のフェーズで作った「マウンドを押すような力」が解放され、右脚もステップ動作へと移ります。
右脚に示した矢印は俗に言う「地面反力」です。
右の股関節に体重を預けながら飛べているのでパワーロスもしていません。
右膝が内に入る事で右半身も本塁側へと向かい出しますが、
このままの勢いで捕手方向に進んでしまうと上体の動きが間に合いません。
左脚を内に捻る事で左足の着地を遅らせつつ、
左肩を内に捻りながら胸椎(上体)を右に捻る事でステップの動作に間を設けます。
この際に右腕が後ろに取り残されたような状態になっており、「しなった下敷き」のような形を作れています。
これによって全身の力を使ったリリースが実現できるため、
スピードガン表示以上の印象を与えるストレートを投げる事が出来ます。