嘉陽 宗一郎(トヨタ自動車)|ドラフト・レポート
187cm87kg 松山聖陵高校から亜細亜大学を経て社会人野球2年目。
2019年度ドラフト候補選手です。亜細亜大学時代はプロ志望届を提出するも指名漏れ。
以下、投球動作の考察。(3月23日JR東海戦より※6回無失点1安打ピッチング)
同一動作内での連続写真
187cm87kg 松山聖陵高校から亜細亜大学を経て社会人野球2年目。
2019年度ドラフト候補選手です。亜細亜大学時代はプロ志望届を提出するも指名漏れ。
以下、投球動作の考察。(3月23日JR東海戦より※6回無失点1安打ピッチング)
同一動作内での連続写真
【セットポジションより始動】
【左膝が腰の位置より上がる】
【ハンズセパレーション(グラブから右腕を抜く)】
【右腕の脱力】
【突き出したグラブの小指を上に向ける】
【角度が浅めのヒップファースト】
【パワーポジション】
【角度が浅めのヒップファースト】
【パワーポジション】
【グラブを高く上げる】
【右わき腹の収縮】
【右わき腹の収縮】
【尻が落ちない(骨盤が後傾しない)】
【爪先から入る接地で着地を遅らせる】
【ストライドの角度が浅い】
【右腕の上りが遅い】
【ストライドの角度が浅い】
【右腕の上りが遅い】
【打者寄りでリリース出来ていない】
【右手の掌が三塁方向を向く】
【左脚のアクセル筋群(ハムストリングスと臀部)による伸展】
【右足のスパイク裏側が天を向く】
以下、補足カット
【左肩甲骨を閉じる動きで体幹を回し始める】
【右腕が上体へ絡みつく】
【骨盤がやや横回転(右膝から下が三塁方向へ振られスパイクの裏が天を向くのが早い)】
総評
縦の角度がある球を両サイドへ集めるスタイルという事も有り、縦回転寄りのフォームであると思われます。セットポジションからの始動で、ヒップファーストでは体軸に傾きを作らず、尻をあまり落とさない形でステップに入ります(ハムストリングスや臀部のパワーを利用しやすいと思われます)。ステップする際の股関節可動域はやや狭く、下半身の柔軟性に課題を残しているように見えます。爪先からの接地を採用し、左股関節への重心移動を遅らせるような意図を感じるさせていますが(左足がマウンドに着くのを遅らせている)、それでも右腕の上りは間に合っていないように見えます。トップの形はかなり独特で、右の肩甲骨は開き(外転)で左の肩甲骨は閉じられています(内転)。肩甲骨周辺が硬いという事であれば左の肩甲骨も閉じられないと思うので、もしかしたら右の肩甲骨周辺や肩関節を痛めた経験が有る為にそうなっているのかもしれません(一種のアーム投法ですかね)。そういった身体的特性が影響しているのか、左腕と左肩甲骨の引き込みによる上体の回転動作が始まっても、まだ右腕のスイング動作が始まっておらず、所謂「開きが早い」という状態になっています。そういった事も有り制球難に陥りやすいタイプの投げ方に分類されそうですが、実際の投球内容としては概ねゾーンで勝負出来ており、制球が大きく破綻するような事は有りません。下半身の柔軟性がやや欠けているせいか骨盤も横に回転しているように見えますが、その影響もほぼ感じられません。ステップからリリースへ向けての動きの中で、高く上げたグラブを長く縦に下ろす動作を採用していますが、それによって動作全体の修正が図れているのかもしれません。球速帯としては大体140km/h付近でそれほどスピード能力に優れている訳ではないのですが(最速147km/h)、出力を制御する事で投球のまとまりを得ている可能性も考えられます。洗練された完成度の高いフォームとは言いにくい所も有りますが短所を上手くカバー出来ており、動作を修正する感覚に優れている投手だと思われます。将来的な完成形は同じく亜細亜大学出身の九里亜蓮投手(広島カープ)辺りでしょうか。現実的なドラフト候補として台頭できるかは今後の活躍次第だと思われます。
【骨盤がやや横回転(右膝から下が三塁方向へ振られスパイクの裏が天を向くのが早い)】
総評
縦の角度がある球を両サイドへ集めるスタイルという事も有り、縦回転寄りのフォームであると思われます。セットポジションからの始動で、ヒップファーストでは体軸に傾きを作らず、尻をあまり落とさない形でステップに入ります(ハムストリングスや臀部のパワーを利用しやすいと思われます)。ステップする際の股関節可動域はやや狭く、下半身の柔軟性に課題を残しているように見えます。爪先からの接地を採用し、左股関節への重心移動を遅らせるような意図を感じるさせていますが(左足がマウンドに着くのを遅らせている)、それでも右腕の上りは間に合っていないように見えます。トップの形はかなり独特で、右の肩甲骨は開き(外転)で左の肩甲骨は閉じられています(内転)。肩甲骨周辺が硬いという事であれば左の肩甲骨も閉じられないと思うので、もしかしたら右の肩甲骨周辺や肩関節を痛めた経験が有る為にそうなっているのかもしれません(一種のアーム投法ですかね)。そういった身体的特性が影響しているのか、左腕と左肩甲骨の引き込みによる上体の回転動作が始まっても、まだ右腕のスイング動作が始まっておらず、所謂「開きが早い」という状態になっています。そういった事も有り制球難に陥りやすいタイプの投げ方に分類されそうですが、実際の投球内容としては概ねゾーンで勝負出来ており、制球が大きく破綻するような事は有りません。下半身の柔軟性がやや欠けているせいか骨盤も横に回転しているように見えますが、その影響もほぼ感じられません。ステップからリリースへ向けての動きの中で、高く上げたグラブを長く縦に下ろす動作を採用していますが、それによって動作全体の修正が図れているのかもしれません。球速帯としては大体140km/h付近でそれほどスピード能力に優れている訳ではないのですが(最速147km/h)、出力を制御する事で投球のまとまりを得ている可能性も考えられます。洗練された完成度の高いフォームとは言いにくい所も有りますが短所を上手くカバー出来ており、動作を修正する感覚に優れている投手だと思われます。将来的な完成形は同じく亜細亜大学出身の九里亜蓮投手(広島カープ)辺りでしょうか。現実的なドラフト候補として台頭できるかは今後の活躍次第だと思われます。