山本一輝投手

山本一輝投手(中京大学3年生)

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別の投球動作内からの補足写真(最大加速期)
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山本一輝投手(中京大学)の最新版投球フォームです。後方へ引いた右脚を引き上げるような形のセットポジションから始動。この連続写真では省略していますが、右膝が胸まで上がる片脚支持のフェーズ(6枚目の写真)が非常に長く、ステップ動作へ入るまでの溜めを作れています(左股関節上に頭部を残す時間が長い)。又、 グラブから左手を抜くタイミングが早く、この先の動作に向けての準備が出来ています(左腕の脱力)。

ヒップファーストのフェーズでは体軸に傾きを作りません。右脚を「くの字」に折り、右股関節の内捻り(内旋)によって下半身(骨盤)の開きを抑えつつ、捕手方向へと踏み出します。右脚を一塁側へ回し込むような使い方をしない為、ストライクゾーンへ向けての直線的な動きが取れます(動作が蛇行しないので制球面でのメリットが大きいと思われます)。

上半身の動きとしては、ヒップファーストの辺りから右手の小指を上に向けて右肩の開きを抑えています。その後に肩のラインまで引き上げたグラブを縦へと下ろして行来ますが、その反作用として左腕がトップへと向かいます。筋力に頼らずに左腕を引き上げて行けるので故障リスクの低減に繋がると思われます。 トップのフェーズでは両側肩甲骨が内に寄っており(内転)、この際の右肩甲骨の引き込み(内転)によって左腕を導くような上体の回転動作を促しています。この写真アングルでは伝わらないと思いますが、左腕の脱力~引き上げ~トップ~リリースまでの間は打者目線からボールが見えずタイミングが取りにくい動きになっていると思われます。

正面からの連続写真は過去記事「当たらないストレート」に掲載しています。

最大加速期のフェーズでは左上腕部の外旋に合わせて前腕が回外(外捻り)していますが、フィニッシュのフェーズ(13枚目の写真)では左の掌が一塁方向を向いています。これは最大加速期からフィニッシュにかけて、前腕の捻りを使った状態で腕を振れているという事になりますが、この動きを使えていると肘にかかる負荷が低減すると言われています(アーム投法が嫌われるのは前腕の捻りを利用しにくい為です)。前途しました通り、右の肩甲骨を寄せる動き(内転)によって左腕を導き出せていますし、肩肘に関する故障耐性は強いと思われます。

この写真アングルだと伝わりにくいですが、右の股関節が内に捻られやすい(内旋気味)特性が有りますので、インステップ した状態でリリースしていますが軸足(左脚)の伸展動作(伸ばす動作)によって骨盤を押し込めており、重心移動は問題なく行えています。トップからフィニッシュにかけて左足首、左膝、左股関節の下肢三大関節がほぼ直線状に並んでいる為、押し込むような球威へと繋がっているはずです(実際に重そうな球質です)。

フォロースルーではグラブが二塁方向へ流れていますが、インステップする為に右股関節を支点とした上体の回転動作が実現しにくく、対角へ強い球を投げる為には必要な動きなのだと思われます。下半身の動きとしては蹴り上げられた左脚が一塁方向へ振られておらず、スパイクの裏が天を向くタイミングにも時間差があるので、骨盤は縦に回転しているように見えます(横振りを抑制出来ている)。右脚のアクセル筋群(臀部とハムストリングス)による起こし上げ動作は行えていますが、右足の踵を使って踏ん張っているので体重移動のベクトルを捕手方向へと向け切れていない事が気になりますが、上体は倒し込めているので許容範囲でしょう。



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高校時代から投げ方が大きく変わったという事は無さそうですが、下半身の柔軟性は向上していると思われます。
体格もスケールアップしていますし、取り組みに関する意識の高さが伺えます。


投球フォームとは関係ない話になりますが、プロ入り後の可能性という話になった場合、適性はリリーフなのかな?と思うようになってきました。高校時代に最も大きな爪痕を残したのはリリーフとして登板した大成高校戦(高校3年の夏)だったと思うのですが(※打者11人から9奪三振)、その名を全国に轟かせた富士大学戦(大学2年春季)での投球もリリーフ登板によるのものでした。出力を制限しながら投げる必要の有る先発投手としては変化球の持ち球的にも(軌道の山が出るスライダー系)やや苦しいように思えるので、現状としては短いイニングで威力を発揮するセットアッパーやクローザーとしての可能性を感じております。



当たらないストレート





昨春の全日本大学野球選手権(富士大学戦)で快投を見せ、全国区となった山本一輝投手(中京大学 2年生)。 元LAドジャース・スカウトの小島圭市氏からは「しなやかさが出てきたらドラフト1位候補」という評価を得ています。今回はそんな山本投手の投球フォームについて分析したいと思います。※同一投球動作内での連続写真ではありません。

ワインドアップ期からヒップファースト期
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セットポジションからの始動。右膝を胸まで抱え上げ、右半身から本塁方向へ加速していく為の準備が出来ています。胸の当りでグローブから腕を抜いており(ハンズセパレーション)早めに投球腕を脱力して行くような意図が伺えます。ヒップファースト後の骨盤が後傾した辺りでは頭部を後方へ残すような軸の傾きが作れています。

サイドステップ期から最大加速期
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この記事の最初に貼った蔵建て男さん@kuratateoのツイートにもあるとおり、山本投手のストレートは打者の反応がワンテンポ遅れるのですが、その秘訣がここから先のフェーズに詰まっています。体側に沿って腕が引き上げられトップで前腕が回内しています。ここから前腕を回外させて最大加速期へ入って行くのですが、この間はずっとボールが隠れています。最大加速期で肘を鋭角に使っている為、ここでもまだボールが見えてきませんこれによって打者はリリースの瞬間にしか目付けが出来ずタイミングを取るのが遅れます(もしくは早めに釣り出される)。恐らくですが、一時期話題になった「マルかいてポン」で腕を振れているタイプの投手だと思われます。出所が見にくいだけでなく、上から叩いていけるので制球面にも強みのある腕の振り方です。(トップで胸椎の反りを使えている割に胸郭の突っ込みが甘いような気がするので、そこは課題でしょうか)

リリース期からフィニッシュ期
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リリース期では両肩から肘までを結んだラインよりも前腕が立っています。このアームアングルによってボールの回転軸が縦になっている可能性が有ります。右打者への外角高めの釣り球で空振りが取れているのはリリース期までボールの目付けが出来ない事もありますが、打者の予測を超えるような軌道で球が伸びて来る為かもしれません(ストレートにバックスピンがかかっている)。又、リリース期で下肢三大関節(股関節、膝、足首)が垂直に整っておらずインステップ気味になっています。本来であれば上体の回転動作と重心移動を阻害し、右打者の内角を突くような対角の球は投げにくいはずなのですが、グラブ側の腕を上手く使って(右肘を右股関節まで接近させる動き)上体をスムーズに回せています。これによってターンが速くなり、打者に合わされにくくなる効果も発生していると思われます。フィニッシュでもグラブを後ろに逃がす事で上体を深く倒し込めております。軸足の蹴り上げは然程高く上がっていませんが身体的特性を考えれば上手くカバーできていると思います。

総評
ストレートは常時140km/h前後という感じですが、テクニックを多用する事でガン表示以上のボールを投げ込んできます。脚が内に入りやすい特性なので回転動作と重心移動が阻害されやすいタイプですが、上体を上手く使ってカバーしています。バイオメカニクスの観点から習得した投げ方というよりは練習と実戦の中で身について行ったような投げ方なのだと思われますが、身体操作性の感覚に優れている投手なのかもしれません。柔軟性とフォームの再現性に関する指摘を受けているのでストレッチによる可動域の確保や動作内での反射の習得に取り組んで、ドラフト1位指名でのプロ入りを果たして欲しいですね。


合わせて読みたい→「ワンカラット」

 


天王山②



平成30年度の春季リーグ戦は中京大の優勝に終わりました。

【20日の結果】
【21日の結果】

優勝のかかる大一番で先発マウンドを託されたのは2年生左腕の山本一輝投手(東郷高校卒)。
※写真は19日に撮影したものです

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控えやベンチ外にも140km/h級の投手を多数揃える強力投手陣の中で見事に台頭し、チームを神宮へと導きました。
栗林投手(名城大)との投げ合いを制す形での勝利となったのでかなり自信がついたのではないでしょうか。


バッターボックス手前で鋭く割れるようなスライダーを主体とした大型左腕で、高校時代と比較すると下半身に厚みが増しまています。

下肢主要三関節が揃わないステップの形に課題を残しますが、上体を狭く使った"叩くリリース"を実現できている辺りに非凡なものを感じます。
果たして神宮でも出番は巡ってくるのでしょうか?

 

4月22日の結果

1部リーグ
中部大学5−2東海学園大学
中京大学5-1愛知学院大学


2部Aリーグ
愛知工業大学5-2名古屋産業大学
名古屋学院大学21-1名古屋大学
名古屋商科大学11-2星城大学


2部Bリーグ
同朋大学 5−2 日本福祉大学
愛知東邦大学5-4愛知学泉大学
愛知産業大学9-3至学館大学


3部Aリーグ
愛知教育大学 9−0 愛知淑徳大学

3部Bリーグ
名古屋工業大学5-2名古屋市立大学
大同大学2-1南山大学


中京大は開幕から4連勝。同じく4連勝の名城大との天王山は最終週に組まれております。無敗の2強と対照的なのが開幕から勝ち星無しの東海学園大と愛知学院大。6週目に組まれている直接対決に敗れた方が入れ替え戦行きになる可能性が高そうです。2部Aリーグは名古屋学院大が無傷の5連勝。追う名古屋産業大が敗れただけにプレーオフ進出に向けて大きく前進しました。2部Bリーグはこの日の結果によって大混戦となりました。上位3チームが3勝2敗、下位3チームも2勝3敗となり今後の予想がつかない状況です。3部はBリーグの大同大が3連勝。プレーオフ進出に期待がかかります。

この日に行われた中京大-愛知学院大にて山本一輝投手(中京大 2年)リーグ戦初勝利を挙げました。中京大は山本投手の同学年にドラフト候補級の注目投手が多数在籍しており、チーム内での競争も熾烈ですが"公立の星"として少しづつ輝きを放ち始めています。今後の活躍次第ではドラフト候補に名を連ねてもおかしくないような大器ですので、この調子で成長し続けて欲しいですね。
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ワンカラット

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谷祥太投手(現 東海学園大)、上原大輝投手(現 名城大)等、大学進学後も硬式野球を継続する好投手を毎年のように輩出している公立の雄・東郷高校野球部。その中でも一際強い輝きを放っているのが今年度(平成28年度)のエース格だった山本一輝投手。夏の県大会前に、前年度のエース格だった上原大輝投手から「今年のエースは凄いですよ。」と教えてもらっていたのですが、実際に目の当たりにしたピッチング内容は想像を超えるものでした。最速140km/h超のストレートに鋭く曲がるスライダーを織り交ぜる本格派タイプのサウスポーで、リリーフ登板した夏・県大会3回戦の大成高校戦では打者11人を相手に9奪三振(!?)の快投を見せ、続く4回戦の東邦高校戦では9失点を喫したものの後の甲子園出場校を相手に真っ向勝負を挑み6奪三振を記録。しっかりと爪痕を残しました。まだ下半身(股関節)に柔軟性がありませんが全体的なバランスが良く、体型的にもピッチングスタイル的にもブレイク前の中尾輝投手(名古屋経済大→ヤクルトスワローズ)を彷彿させる部分があるので、本人が自覚的に取り組めば大学球界でも主戦投手にまで上り詰める可能性は十分あるでしょう。それにしてもこのレベルの投手がメディアにも取り上げられず未だ無名のままというのは一体なぜ?下手したら4年後はドラフト候補になっててもおかしくないと存在だと思ってます。という訳で山本投手はこのブログの隠し玉です(笑)活躍したらご褒美ください。


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