山本一輝投手

愛知大学野球連盟のスケジュールが発表されました。

3月のオープン戦(社会人、関西六大学との対抗戦)は中止。春季リーグ戦の開催もまだ正式ではないようです。



日程

熱田球場での開催が土日だけで8日もあるんですね。あそこはスタンドからだとまともな写真が撮れないので今季は1部リーグの試合を見に行く回数が激減しそうです。カメラマン席から撮らせてくれるなら観に行きますけどね(笑)


もう皆さん知ってると思いますが、今年のドラフト候補は中京大の初祖投手と山本投手です。二人ともプロ志望という事なので最終学年では気合の入ったピッチングを見せてくれると思います。期待しましょう。

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最速148km/hのストレートにフォークボールを織り交ぜる正統派右腕。

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2年前の全日本大学野球選手権で快投を見せた145km/h左腕。最終学年では支配的な投球を見せて欲しい。




山本一輝投手(中京大学)

春季リーグ開幕までに愛知大学野球1、2部の注目選手について書いていきます。
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体の正面、高い位置で両手を割っていますね。

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そこからの「くの字ステップ」。左右の違いはあれど山岡泰輔投手や千賀滉大投手と同タイプの投球フォームです。

早いもので山本一輝投手も新年度から大学4年生です。
2018年度の大学野球選手権では「ドラフト上位候補」と報道される程、鮮烈な投球を見せました。



では、今年のドラフト会議で指名されるのか?というところですが率直に言えばボーダーラインじゃないでしょうか。ガン表示以上に"来る"球質ですがピッチングにそこまでの圧を感じず、ストロングポイントと言えるような明確なテクニックも現状では見当たりません。変化球で上手く交わすような組み立てでリーグ戦ではそれなりにまとめて来ますが「ドラフト指名当確」というほどのパンチを感じないというのが昨秋までの所感です。

とはいえ、県内の有力選手が集まる中京大学でエース格まで上り詰めたのは立派の一言ですよね。同学年のライバル達は甲子園常連校や県上位の私学から進学してきた投手ばかりです。中堅公立校の東郷高校出身という事で肩身の狭さもあったはずです。 一冬超えてスケール感を増したピッチングを見れる事に期待したいです。素質は間違いないので、あとは本人の意識だけだと思います。

山本一輝投手(中京大学3年生)

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別の投球動作内からの補足写真(最大加速期)
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山本一輝投手(中京大学)の最新版投球フォームです。後方へ引いた右脚を引き上げるような形のセットポジションから始動。この連続写真では省略していますが、右膝が胸まで上がる片脚支持のフェーズ(6枚目の写真)が非常に長く、ステップ動作へ入るまでの溜めを作れています(左股関節上に頭部を残す時間が長い)。又、 グラブから左手を抜くタイミングが早く、この先の動作に向けての準備が出来ています(左腕の脱力)。

ヒップファーストのフェーズでは体軸に傾きを作りません。右脚を「くの字」に折り、右股関節の内捻り(内旋)によって下半身(骨盤)の開きを抑えつつ、捕手方向へと踏み出します。右脚を一塁側へ回し込むような使い方をしない為、ストライクゾーンへ向けての直線的な動きが取れます(動作が蛇行しないので制球面でのメリットが大きいと思われます)。

上半身の動きとしては、ヒップファーストの辺りから右手の小指を上に向けて右肩の開きを抑えています。その後に肩のラインまで引き上げたグラブを縦へと下ろして行来ますが、その反作用として左腕がトップへと向かいます。筋力に頼らずに左腕を引き上げて行けるので故障リスクの低減に繋がると思われます。 トップのフェーズでは両側肩甲骨が内に寄っており(内転)、この際の右肩甲骨の引き込み(内転)によって左腕を導くような上体の回転動作を促しています。この写真アングルでは伝わらないと思いますが、左腕の脱力~引き上げ~トップ~リリースまでの間は打者目線からボールが見えずタイミングが取りにくい動きになっていると思われます。

正面からの連続写真は過去記事「当たらないストレート」に掲載しています。

最大加速期のフェーズでは左上腕部の外旋に合わせて前腕が回外(外捻り)していますが、フィニッシュのフェーズ(13枚目の写真)では左の掌が一塁方向を向いています。これは最大加速期からフィニッシュにかけて、前腕の捻りを使った状態で腕を振れているという事になりますが、この動きを使えていると肘にかかる負荷が低減すると言われています(アーム投法が嫌われるのは前腕の捻りを利用しにくい為です)。前途しました通り、右の肩甲骨を寄せる動き(内転)によって左腕を導き出せていますし、肩肘に関する故障耐性は強いと思われます。

この写真アングルだと伝わりにくいですが、右の股関節が内に捻られやすい(内旋気味)特性が有りますので、インステップ した状態でリリースしていますが軸足(左脚)の伸展動作(伸ばす動作)によって骨盤を押し込めており、重心移動は問題なく行えています。トップからフィニッシュにかけて左足首、左膝、左股関節の下肢三大関節がほぼ直線状に並んでいる為、押し込むような球威へと繋がっているはずです(実際に重そうな球質です)。

フォロースルーではグラブが二塁方向へ流れていますが、インステップする為に右股関節を支点とした上体の回転動作が実現しにくく、対角へ強い球を投げる為には必要な動きなのだと思われます。下半身の動きとしては蹴り上げられた左脚が一塁方向へ振られておらず、スパイクの裏が天を向くタイミングにも時間差があるので、骨盤は縦に回転しているように見えます(横振りを抑制出来ている)。右脚のアクセル筋群(臀部とハムストリングス)による起こし上げ動作は行えていますが、右足の踵を使って踏ん張っているので体重移動のベクトルを捕手方向へと向け切れていない事が気になりますが、上体は倒し込めているので許容範囲でしょう。



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高校時代から投げ方が大きく変わったという事は無さそうですが、下半身の柔軟性は向上していると思われます。
体格もスケールアップしていますし、取り組みに関する意識の高さが伺えます。


投球フォームとは関係ない話になりますが、プロ入り後の可能性という話になった場合、適性はリリーフなのかな?と思うようになってきました。高校時代に最も大きな爪痕を残したのはリリーフとして登板した大成高校戦(高校3年の夏)だったと思うのですが(※打者11人から9奪三振)、その名を全国に轟かせた富士大学戦(大学2年春季)での投球もリリーフ登板によるのものでした。出力を制限しながら投げる必要の有る先発投手としては変化球の持ち球的にも(軌道の山が出るスライダー系)やや苦しいように思えるので、現状としては短いイニングで威力を発揮するセットアッパーやクローザーとしての可能性を感じております。



当たらないストレート





昨春の全日本大学野球選手権(富士大学戦)で快投を見せ、全国区となった山本一輝投手(中京大学 2年生)。 元LAドジャース・スカウトの小島圭市氏からは「しなやかさが出てきたらドラフト1位候補」という評価を得ています。今回はそんな山本投手の投球フォームについて分析したいと思います。※同一投球動作内での連続写真ではありません。

ワインドアップ期からヒップファースト期
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セットポジションからの始動。右膝を胸まで抱え上げ、右半身から本塁方向へ加速していく為の準備が出来ています。胸の当りでグローブから腕を抜いており(ハンズセパレーション)早めに投球腕を脱力して行くような意図が伺えます。ヒップファースト後の骨盤が後傾した辺りでは頭部を後方へ残すような軸の傾きが作れています。

サイドステップ期から最大加速期
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この記事の最初に貼った蔵建て男さん@kuratateoのツイートにもあるとおり、山本投手のストレートは打者の反応がワンテンポ遅れるのですが、その秘訣がここから先のフェーズに詰まっています。体側に沿って腕が引き上げられトップで前腕が回内しています。ここから前腕を回外させて最大加速期へ入って行くのですが、この間はずっとボールが隠れています。最大加速期で肘を鋭角に使っている為、ここでもまだボールが見えてきませんこれによって打者はリリースの瞬間にしか目付けが出来ずタイミングを取るのが遅れます(もしくは早めに釣り出される)。恐らくですが、一時期話題になった「マルかいてポン」で腕を振れているタイプの投手だと思われます。出所が見にくいだけでなく、上から叩いていけるので制球面にも強みのある腕の振り方です。(トップで胸椎の反りを使えている割に胸郭の突っ込みが甘いような気がするので、そこは課題でしょうか)

リリース期からフィニッシュ期
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リリース期では両肩から肘までを結んだラインよりも前腕が立っています。このアームアングルによってボールの回転軸が縦になっている可能性が有ります。右打者への外角高めの釣り球で空振りが取れているのはリリース期までボールの目付けが出来ない事もありますが、打者の予測を超えるような軌道で球が伸びて来る為かもしれません(ストレートにバックスピンがかかっている)。又、リリース期で下肢三大関節(股関節、膝、足首)が垂直に整っておらずインステップ気味になっています。本来であれば上体の回転動作と重心移動を阻害し、右打者の内角を突くような対角の球は投げにくいはずなのですが、グラブ側の腕を上手く使って(右肘を右股関節まで接近させる動き)上体をスムーズに回せています。これによってターンが速くなり、打者に合わされにくくなる効果も発生していると思われます。フィニッシュでもグラブを後ろに逃がす事で上体を深く倒し込めております。軸足の蹴り上げは然程高く上がっていませんが身体的特性を考えれば上手くカバーできていると思います。

総評
ストレートは常時140km/h前後という感じですが、テクニックを多用する事でガン表示以上のボールを投げ込んできます。脚が内に入りやすい特性なので回転動作と重心移動が阻害されやすいタイプですが、上体を上手く使ってカバーしています。バイオメカニクスの観点から習得した投げ方というよりは練習と実戦の中で身について行ったような投げ方なのだと思われますが、身体操作性の感覚に優れている投手なのかもしれません。柔軟性とフォームの再現性に関する指摘を受けているのでストレッチによる可動域の確保や動作内での反射の習得に取り組んで、ドラフト1位指名でのプロ入りを果たして欲しいですね。


合わせて読みたい→「ワンカラット」

 


天王山②



平成30年度の春季リーグ戦は中京大の優勝に終わりました。

【20日の結果】
【21日の結果】

優勝のかかる大一番で先発マウンドを託されたのは2年生左腕の山本一輝投手(東郷高校卒)。
※写真は19日に撮影したものです

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控えやベンチ外にも140km/h級の投手を多数揃える強力投手陣の中で見事に台頭し、チームを神宮へと導きました。
栗林投手(名城大)との投げ合いを制す形での勝利となったのでかなり自信がついたのではないでしょうか。


バッターボックス手前で鋭く割れるようなスライダーを主体とした大型左腕で、高校時代と比較すると下半身に厚みが増しまています。

下肢主要三関節が揃わないステップの形に課題を残しますが、上体を狭く使った"叩くリリース"を実現できている辺りに非凡なものを感じます。
果たして神宮でも出番は巡ってくるのでしょうか?

 

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