稲葉虎大投手(東海学園大 4年)
今日(4月10日)は愛知大学野球連盟1部リーグの2試合を観戦しました。
開幕週の中京大学戦(4月11日 日曜日)で13奪三振の快投を見せたとの事で、今週の愛知工業大学戦では一戦目の先発に抜擢された稲葉虎大投手(東海学園大 4年)。
その期待に応えるかのように9回1失点で完投勝利。奪三振こそ2つに留まったものの、トータルで9度しか出塁させない安定感抜群の投球を見せました。
内訳としては
1回裏 1安打1四球1併殺
2回裏 1三振1四球
3回裏 1三振(三者凡退)
4回裏 全てフライアウト(三者凡退)
5回裏 3安打(うち1本が2塁打)1失点
6回裏 1四球
7回裏 1安打
8回裏 三者凡退
9回裏 1安打
という感じで、5回裏に捕まりかけましたが、そこを1失点で切り抜けてからは、ほぼ寄せ付ける事の無い投球で試合を締めました。
目線を外す球を交えながらピッチトンネルを通す組み立てをする投手で、基本的にはゾーン勝負なので球数もそれほど多くなりません。 割と粘られたのは8回裏の田中怜央那選手(※愛工大の四番打者)との対戦ぐらいで、それ以外の場面では5球以内で仕留めている事が多かったです。
最速150km/hの触れ込みでスケール感のある体格なので、球速で捻じ伏せるタイプに見えそうですが、むしろ実戦派の投手です(井村勇介投手や小園健太投手辺りに近いスタイル)。
昨秋10連敗、今季も黒星スタートで始まった苦しい状況にあるチームを救った先週の活躍に続き、今週も見事にその役割を果たしました。この投球が続けばプロスカウトからの注目度も上がって来るでしょうし、これから先の試合でもチームを勝たせる投球を見せて欲しいですね(今日は某セ球団の方が熱心にスコアを付けておられました)。
以前、ここに投球フォームに関する考察を書いたのですが、ネット裏のアングルから見ると随分違う印象を受けました。
動作に入る直前で「内転筋の締め」を使っている仕草を見せていましたし、"横に細く、縦に長い形"で動作を完結させており、ピッチング同様、動作からも実戦派の匂いがしました。感覚頼みでなく、動作の理論にある程度精通している投手なのかな?という感じがしたので、また後日それについても考察してみようと思います。