STANDING TRIPLE

らすかわ@suzu_rasuのブログです。愛知大学野球、大学野球全般、東海圏のドラフト候補、ドラフト候補全般、投球フォーム、打撃フォームに関する記事を執筆しています。

関西六大学野球連盟

【関西六大学野球】上田大河投手(大阪商業大学)投球フォーム

身体の特徴が分かりやすいように見えます。 長らくドラフト上位候補と言われていますが、大学最終年度はどのような活躍を見せてくれるのでしょうか。

DN1I7242

DN1I7243

セットポジションから始動。

DN1I7245

右足の踵を浮かせて左脚を引き上げる準備をします。

DN1I7246

グラブを首と胸の間に置いて、左脚を上げます。

DN1I7249

DN1I7251

DN1I7252

上がる左膝に合わせて、両手を割ります。

DN1I7253

DN1I7254

左膝でボールを隠します。

DN1I7257

左腕が下がり始めるところで左右の尻を捕手側へ向けます。
両肩のラインが捕手側へ傾きます。

DN1I7258

左の脇腹はさほど使わず、右半身に軸を作るようにして「ヒップファースト」に入ります。

DN1I7259

両腕が「傘」のような形でシンクロします。右の股関節が曲がり切ったところで右手が真下に落ちており、完璧といえる連動ですね。

DN1I7260

両腕が水平に伸び、頭が二塁方向へ入ります。この際に左脚が内に捻られている(くの字の形になる)のがポイントです。
肩のラインと尻のラインが同じような角度で揃います。"後ろに残りながらも前へ進む"、理想的な動作でステップして行けます。

DN1I7261

グラブを三塁側へ少し入れ、左脚は内に捻る動きをキープ。
この後に起こる体重移動を強める為の、重心移動が出来ています。
お手本としての一つの形ですね。

DN1I7262

右脚が伸びますが(トリプルエクステンション呼ばれる形)、左脚の内捻りがほどけず、着地を粘ります。
この形に持ち込めるからボールに圧が出て来るんですよね。これは、ステップ中の意識ではどうにもなりません。
「両手の割り」から「ヒップファースト」の動作で仕込んでおく必要があります。これを感覚的に理解しているかどうかでピッチングの質は大きく変わりますね。

また、右肘を曲げてコンパクトなテイクバックに切り替えますが、この際に右手が肩の位置まで上がっています。
トップを作るのが早くなり、制球力の安定や故障リスクの低減などの面で利点があります。

DN1I7263

グラブを広げてお腹の前に置いています。ここから先で腕を加速させるために、腹に力を入れる意識でしょうか。

DN1I7264

胸はあまり反らず、腕だけがしなるような形で最大外旋位に入ります。
首を振りながら右腕の送りを促しているのもポイントです(上体の伸張反射が起こり難い人が採用している事が多い)。

DN1I7265

縦に閉じたグラブで壁を作ってフィニッシュ。右手の掌が三塁側を向き、右腕の前腕がしっかり捻られます。障害予防の観点から見ても理想的です。

DN1I7266

DN1I7267

右腕が上体に絡みます。

DN1I7268

上体の起き上がりが早く、右肩甲骨でのターゲッティングと骨盤の縦回転はやや甘め。
(変化球を投げた時の動作というのもあるかもしれません)

DN1I7269

右膝を曲げて、スパイクの刃を斜め上に向けた形で体重移動します。

DN1I7270

DN1I7271

DN1I7272

DN1I7273

上体へ絡んでいた右腕が真上に跳ね上がっていますね。

------------------------------

この後、目線が下がって、右脚が上がって来るんですけど、
何気なく見える、この動きが上田投手の特徴を捉えているように見えますね。
腹筋(身体の前側)が縮んで、背筋(背中)が伸びてるんですよね。

DN1I7278

まとめ

右半身に重心を置いてステップするタイプです。腕はやわらかく振られますが、胸がそれほど反らないという特徴があり、ボディーターンする際に頸反射を使います。投げ終わりで身体を一塁側へ回す事が多く、その分、球が左右にブレる事があるかもしれません。

故障リスクは低く、特に直すところは見当たらないように思えます。
左股関節を深く曲げて、身体を斜めに使ってリリースしているのでカーブやフォークを得意とするタイプと思われます。実際に、フォークボールを得意としています。

ドラフト上位候補と目されていますが、中継ぎ、リリーふでなら即戦力、準即戦力の活躍が見込めそうです。個人的には青山美夏人投手(亜細亜大学→西武ライオンズ)に近いイメージを持っています。

------------------------------

連続写真の完全版はこちら

【関西六大学野球】高太一投手(大阪商業大学)②

前回からの続きです。

腕の振り方
DN1I6992

DN1I6958

打者目線からだと、出所が見にくい部類だと思われます。
この後の身体の使い方を見ても故障リスクは高くないと思われます。


リリースモーション
DN1I7165

DN1I6813

以下のリンク先で、時計の文字盤で「1時」ほどの高い角度から投げ下ろす~と書かれていますが、写真で見ると、もうちよっと低く見えますね。


右の脇腹に側屈を入れ、頭を三塁側に倒すオーバーハンドというよりは、両肩のラインを緩やかに右下がりにし、肘から先を少し立ててリリースしているように見えます。
目線を切らず、両目で捕手側を見てますしね。

一塁側から見ると、左膝の曲がり角度が深い分、右膝の曲がり角度が浅くなっています。お尻は落ち気味でやや体重が後ろに残りますが、ここから先で身体を前に送れていますし問題ないと思います。
フォーク系の球が使いやすそうに見えますが実際のところはどうなのでしょうか?

レッグアップ
DN1I7017

DN1I7057



試合中の動画を見てもわかる通り、右の脇腹を強く縮めながら背中をトルネード気味にしている時があります。公式戦で150km/hオーバーを出した時もこのモーションだった記憶があります。
二軸動作を強めて出力を振り絞ってるのでしょうか?卍解や領域展開みたいな感じですかね。

この動画ですと、3月11日の時点で150km/h出ているようですね。中京大学戦でも一球、150km/hを出していたという話がありましたが。




フォロー歓迎↓



【関西六大学野球】高太一投手(大阪商業大学)

2023年のドラフト会議で上位指名の期待がかかる高太一投手(大阪商業大学)の投球フォームです(2023年3月20日撮影)。
今年のドラフト市場は大学生左腕がそれなりに豊富に見えますが、どういった評価になりますでしょうか。スケールで言えば指折りの存在に見えます。

DN1I6875

グラブを腹の前に置き、セットポジションから始動。

DN1I6880

胸と首の中間点までグラブを上げます。

DN1I6881

更にグラブを上げ、顔の横にセットした状態で、右足を引き上げる準備に入ります。この時、目線を下に切ってますね。

DN1I6883

DN1I6884

目線を捕手側へ戻し、右膝をヘソの辺りまで上げます。

DN1I6885

DN1I6886

右の尻だけではなく左の尻も捕手側へ向けながら、両手を割り始めています。

DN1I6887

右膝の上で両手を割りますが、左右の尻が捕手側を向いているのがポイントです。この連動によって、左脚の付け根に体重が乗りやすくなります。
あと、骨盤の正面が一二塁間の方を向くのもポイントです。右足の着地に向けた骨盤の回旋距離が長くなり重心移動の時間を長く取れるようになります。

DN1I6888

両手の高さがシンクロするようにしてテイクバックへと向かいます。ここから先で、左右に分かれる手が半円を描くように上がっていきます。

DN1I6889

ステップへと入って行く段階ですが、ここで、

右腕が斜め下を指し、尻を左右に結ぶラインが右上がりになっています。


これ、地味に大事なんですよね。ここで右の脇腹ががガバッと伸びてしまうと、左脚に溜めた力が抜けてしまう場合があります。
この右の脇腹を伸ばさないテクニックは好投手に共通する動きの一つです。試しに球速が出ない投手と見比べてみてください。

DN1I6890

右腕を捕手側へ突き出し切っていますが、尻を左右に結ぶラインは右上がりのままで、右脚を内に捻るような動きも効いています。ステップしながらも身体の突っ込みを押さえるような作用が働いているはずです。

DN1I6891

ここで身体が真横に引き伸ばされます。ここでも右の尻はまだ落ちて来ません。重心移動の時間を長めに取りたいタイプですね。

DN1I6892

右足が着地に向かうところで、両腕のラインがほぼ同じ高さになります。トップが遅れにくく、右肩の開きも粘れそうです。

DN1I6893

右足が着地し、骨盤が先行して開きます。この時、左手がトップの位置に入ります。右手(グラブ)が落ち切っておらず上体は開いていません。

DN1I6894

左手を後ろへ置いて来るような形です(最大外旋位の少し後)。身体のしなりを使ってリリースしていくタイプです。グラブを右膝の位置まで落としておりボディーターンの支点も作れています。

DN1I6895

リリース後は手のひらを一塁側へ向けています。左前腕部の捻りを上手く使えています。

DN1I6896

DN1I6897

左脚に溜めたエネルギーを右脚の付け根にぶつけるように体重移動。左腕が上体に絡み、左の肩甲骨が捕手側へ向いているのもポイントです。
ボディーターンを仕切る形でリリースが出来ています。手投げになりにくいです。

DN1I6898

左腕がしっかり絡んでいます。変化球を投げる時でも腕の振りが緩みにくそうです。

DN1I6899

右脚を伸ばし、左足の裏が上に向きます。この時、骨盤の縦回転が甘いのですが、上から下に向けて投げ終えるというよりは、身体の前面と背面を入れ替えるように投げ終えたいのだと思われます。

DN1I6900

動作に横回転が加わった事で、胸と背中がクルンと入れ替わっていますね。

DN1I6901

DN1I6903

DN1I6906

「SHODAI OSAKA」の胸マークと背番号の「18」が完全に入れ替わってフィニッシュ。ほぼ何も言う事が無い投球動作です。内力も外力も使えてるように見えます。

今回の記事で触れた内容に近い話が出て来ます。


今回の連続写真で確認できなかったポイントは次回の記事で触れますね。



ちなみに記事中の「脚」と「足」の表現については意図的に使い分けています。「レッグ」と「フット」の違いですね。



フォロー歓迎↓



第35回関西六大学野球連盟・愛知大学野球連盟対抗戦

DN1I5754

DN1I6406

DN1I6600

DN1I6891

DN1I7224
大商大のピッチャーを5人も見れました。

鈴木豪太 140km/h前半
福島孔聖 140km/h前半
加茂優太 130km/h半ば
高 太一 150km/h前後
上田大河 150km/h前後

大体このぐらいが最速だったかと。上田大河が特に凄かったです。

春日井だから良い写真が撮れるかと思ってたけど全然ダメでした。
わかさスタジアムの方が良いですね。



フォロー歓迎↓



【関西六大学野球連盟】山口直哉投手(京都産業大学)がプロ志望届を提出


済美高校時代に球数数を問題視された事で有名になった投手です。
進学先の京都産業大学では高校時代の疲れを感じさせないようなピッチングを見せています。

過去に計3度、登板試合を見ていますが、今春リーグ戦の内容が特によかったです。
平均球速140km/h後半、リリーフ登板ではありましたが出塁をほぼ許さない完璧に近い内容でした。

その日は、一日に三試合開催される日で京都産業大学の試合は一番最後の試合でしたが、
多くのスカウトが最後まで残り、山口投手の登板をチェックしていました(北山投手を指名した球団もチェックしていましたよ)。

3S9A8187
スローイングアームの長いリリースモーションが特徴的です。

3S9A9632

3S9A9597

3S9A9617

左脚をダイナミックに上げて、ヒジの曲がり角度が90度に近い状態で腕を振るのが特徴的です。
腕の振り方は好き嫌いが分かれそうですが(アーム投げに近いです)、投げている球はドラフト候補として申し分ないレベルです。
投球回数とほぼ同じ数だけ三振を取れる能力があり、与四球も少ないので計算しやすいタイプですね。

山本健太朗捕手(大阪経済大学)打撃フォーム

第29回大学野球関西オールスター5リーグ対抗戦・近畿学生野球連盟戦でのバッティング

タイムリーヒットのシーン

3S9A2926

右の股間に皺が入った状態で構えます。

3S9A2934

ほぼノーステップで左足の親指から着地して球を呼び込みます。
この時点でほぼトップに近い形を作っています。

3S9A2935

ヘッドが下がり過ぎず、右足の直線上から降りて来ます。
グリップは肩口から入りヘッドは遠心力を効かせて出て来ます。右の脇腹が使えていますね。

3S9A2936

両膝が接近する形でのフォロースルー。ややカチ上げるようなスイングになっています。

3S9A2937

背中が反って、左腰から右肩にかけての袈裟のラインが伸び切ります。
腰が入るスイングになるので動く球にはやや弱くなるかも知れません。しかし、捉えた時は強烈な打球が飛ぶでしょう。この辺りは一長一短ですね。

3S9A2938

杉本裕太郎やバレンティンのような豪快な片手フォロー。
こんなバッターでしたっけ?計4度ほど出場した試合を見てますが今が一番迫力のあるスイングをしている気がします。

3S9A2939

ややアジャストし損ねた当たりが野手の居ないところに落ちてタイムリーヒットに。
結果オーライの打席でしたが、あとちょっとの事でフェンス際まで飛ばす長打になりそうなスイングでした。

レフトフライのシーン

3S9A2702

3S9A2704

3S9A2705

左足を探るように使い、親指から着地してタイミングを取ります。

3S9A2706

左脚を壁にして、両側肩甲骨を回しながら振り出しに入ります。
バレル打法に必要な動きですね。バットが遠回りにならず、それでいて変化球に対応できるヘッドの軌道になります。

3S9A2707

両肘を伸ばして三角形の形でインパクト。打球角度を付けに行くようなスイングになっています。

3S9A2708

どちらかというと、後ろ小さく前大きくのスイングに見えますね。

3S9A2709

3S9A2710

この打席はレフトフライに倒れましたが、質の良い凡打でした。



フォロー歓迎↓



けんちゃんキャノン

3S9A8187

山本健太朗(明石商業→大阪経済大学4年)
176cm 80kg 右投げ右打ち

素早さと正確さを兼ね備えたスローイングはプロでも通用する。後は打を磨きたい。
(野球太郎 No.042より)

3S9A2720

3S9A2721

3S9A2722

3S9A2723


先日の関西5リーグオールスター戦では「けんちゃんキャノン!!」(健太朗キャノンの聞き間違いだったかも)という掛け声がベンチから上がっておりましたが、セカンドスローなら大学ジャパン級ですよね。

京産大のスピードスター・遠藤も刺されてるんですね。



課題の打撃もパワフルになりましたし、卒業後は社会人野球で続けそうな気がしますね。
大学野球最後の雄姿は是非現地で見て欲しいです。目の覚めるような強肩です。




フォロー歓迎↓



RSS
このブログに関しての説明
主に愛知県のアマチュア野球に関する観戦記です。 一般人による運営ですので内容に誤りがある事を前提として閲覧してください。 又、公開に関して問題があるようでしたらコメント等にて一報いただければすみやかに対処させていただきますので宜しくお願いいたします。
記事検索
カテゴリー
タグクラウド
QRコード
QRコード